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選考対策

IB志望者必見!投資銀行部門のジョブの対策法とは?⑦

高学歴就活生に圧倒的な人気を誇る投資銀行部門。今回はそんな投資銀行部門に内定するための、インターン・ジョブに参加するにあたって、必要な対策についてまとめてみました。

こんにちは!ビズリーチキャンパス編集部です。

毎年上位大学生の多くがその門戸を叩く外資系投資銀行、通称「外銀」。
ビズリーチキャンパスではこれまで外銀の概観を紹介する(https://br-campus.jp/articles/report/106)とともに、投資銀行部門で必要とされる知識などを紹介(https://br-campus.jp/articles/report/155)してきました。

しかしながら、その人気に反して投資銀行部門の内定者数は、日系でも各社20名程度、外資だと各社5名程度と非常に狭き門となっています。

就活業界最難関とも言える投資銀行部門に内定するために、どのような対策が必要なのか。
前回までの「ジョブの対策法①」ではジョブの全体的な概要を、「ジョブの対策法②」では対象企業の課題の見つけ方を、「ジョブの対策法③」では買収先企業の選定の方法を、そして「ジョブの対策法④⑤」ではバリュエーションの手法について解説してきました。

今回は、その次のフェーズ、買収に必要な資金調達手段の選定について二つの記事にわけて解説していきます。

前回までのおさらい

投資銀行の「ジョブ」「インターン」とは、選考の一環として行われる2〜5日間のグループワークのことを意味します。

その内容としては、「企業価値を向上させよ」というお題目のもと、ある企業が提示され、その企業に対し「M&A」の提案をするという形式のものが大半です。

具体的な流れとしては以下のようになっています。
===============
1.社員から企業価値の算出方法や過去に事例についての講義を受講
2.今回のインターンシップの対象企業の発表
3.対象企業について、強みや弱み、課題を調査
4.買収先企業の選定
5.買収先企業の企業価値評価(バリュエーション)
6.買収に必要な資金調達手段の選定
7.発表資料の作成
8.発表
==============

結論、
「①A社は現在この分野にこんな感じの弱みを抱えているよ
 ②それを解消するためには、B社を買収するといいよ
 ③買収金額は○円になるよ
 ④B社を買収するとこれくらいの利益が出るよ
 ⑤買収するための金額はこういう方法で調達するよ」
という発表を行うことがゴールです。

今回は、買収に必要な資金調達手段の選定について説明します。前回の記事では、資金調達の概略を述べました。本記事では、具体的な二つの方法をご紹介しましょう。

前回の記事の際にも紹介した二つの記事をご覧になりながら読み進めてみてください。

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手元資金の活用

字義通りの、一番容易な選択肢です。
対象企業が保有する現預金を用いて、企業を買収します。

企業がどの程度の現預金を保有しているかは、企業が発表している有価証券報告書の中の貸借対照表に記載されているので、それを参考にしましょう。

手元資金の活用で注意しなければいけないことは、大きく分けて2点あります。(詳細に記述すれば多種ありますが)

1点目が運転資金の存在です。
運転資金とは、経営を行うにあたって必要な資金のことです。

買収価格を賄えるだけの現預金があるからと言って、現預金を全て使い切ってしまえば企業は立ち行かなくなります。
最低でも「売上債権(売掛金+受取手形)+棚卸資産-買入債務(買掛金+支払手形)」で計算される運転資金は残さなければなりません。
運転資金が残らないようであれば、別の資金調達手段を検討しましょう。

2点目が企業の格付けへの影響です。
格付けとは、企業・政府などについて、その信用状態に関する評価の結果を記号や数字を用いて表示した等級を付与することを意味します。
一般に、現預金や有価証券など換金可能な資産に比し債務が多いほど、回収可能性は低くなり、格付けに対し負の影響を及ぼします。
買収資金を現預金によって賄うことで、企業の格付けが低下してしまう可能性があるのです。

自己資本による調達


自己資本による調達とは、株式の発行による調達を意味します。

基本的にこの自己資本による調達には、「即時の資本増強が可能であること」「償還期限がなくリファイナンスが不要であること」などのメリットがある反面、「魅力的なストーリーが必要であること」「配当負担が増加すること」「手続きに時間を要すること」などのデメリットが存在します。

「公募増資」「第三者割当増資」「株主割当増資」の3つが主なものとして挙げられます。

「公募増資」とは、現在の株主や第三者に限らず、不特定かつ多数の投資家に対して、新株式の割り当てを受ける権利を与えて行う増資のことです。
株主層の拡大や株式の流通量の増加というメリットがある反面、株式の希薄化に伴う既存株主へのデメリットも存在します。

「第三者割当増資」とは、特定の第三者に新株を引き受ける権利を与えておこなう増資のことです。
公募増資と同様に、流通量の増加などのメリットや株式の希薄化などのデメリットが存在します。

「株主割当増資」とは、新株式の割り当てを受ける権利を既存の株主に与えて行う増資のことです。
増資によって株主の構成や持ち分割合に大きな変化が生じないというメリットが存在します。

他人資本による調達

他人資本による調達とは、金融機関からの借入や社債の発行による調達を意味します。

他人資本である以上、有利子負債比率やDEレシオなどの財務指標に負の影響を及ぼすので注意が必要です。

金融機関からの借入れ

字義通り、銀行などをはじめとする金融機関からお金を借り入れることを意味します。

金融機関の与信枠次第ですが柔軟性の高い資金調達が可能であり、既存株式の希薄化などもなく、相対取引のために手続きが比較的に簡素であるなどのメリットがある反面、財務健全性・格付けへの負の影響、利払い負担の存在などのデメリットがあります。

社債の発行

社債とは、一般の事業会社が発行する債券のことを意味します。
普通社債(SB)、転換社債型新株予約権付社債(CB)、劣後債など多様な種類がありますが、ここでは前者2つを説明します。

まず、普通社債とは、読んで字のごとく、特に何のオプションもついていない、普通の社債です。
英語では“Straight Bond”と表記し、SBと省略表記されます。

既存株式の希薄化などもなくエクイティストーリーが不要であるというメリットがある反面、財務健全性・格付けへの負の影響、利払い負担の存在、召喚時のリファイナンスリスクなどのデメリットがあります。

次に、転換社債型新株予約権付社債とは、一定の価格で株式と交換できる権利の付いた社債のことです。
債券の発行後に株式に転換するか、株式に転換せずに利金や償還金を受け取るかを選択することができます。
英語では” Convertible Bond”と表記し、CBと略称表記されます。

利率が普通社債よりも低く利払い負担が少ないことや段階的な資本の充実が可能であるなどのメリットがある反面、発行には魅力的なエクイティストーリーが要求され、転換時に段階的な株式希薄化が生じるなどのデメリットが存在します。

で、どの手段をどうやって選べばいいの?

元も子もないですが、メンターの社員に聞きましょう。

言ってしまえば、学生が身に付けることができる知識で資金調達の判断を行うのは厳しいです。
メンターの社員に買収価格や自社側の財務状況などのデータを提示し、アドバイスをもらいましょう。

当たり前ですが、きちんと班のメンバーで議論を行い、考え尽くして自分たちの考えを持った上で、メンターのもとに行きましょう。
メンターに丸投げをするような班は間違いなく評価が下がります。
きちんと自分たちの案を提示した上で、アドバイスをもらいましょう。

また自分たちの案を提示するためにも最低限の知識は身につけておきましょう。

参考文献 

http://www.jsda.or.jp/manabu/word/word52.html
https://www.nomura.co.jp/terms/
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/

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