インターン辞退を問題なく連絡したい
就活生にとってインターンシップは、社会勉強ができる大切な機会です。企業にとっても、インターンシップは優秀な学生を見つけ出すチャンスであり、できれば辞退せずに参加してほしいと思っているところがほとんどです。しかし、場合によっては辞退せざるを得ないこともあります。
こうしたとき、上手に辞退しないと本選考に影響してしまうことがあります。ではメールでこうした大切な内容を伝えるためには、どんなことに気を付けていけばいいのか、みていきましょう。
インターンを辞退するときの注意点
報告・連絡・相談は社会人にとって基礎的なスキルです。ここでは、インターンを辞退するときの基本的な注意点をみることができます。
できる限り電話で連絡をとる
辞退をしたいという気持ちを伝える時には、メールより先に電話をかけたほうがよいでしょう。電話だと言いにくいからメールで連絡したい、という気持ちもよく分かりますが、電話の方が感情が伝わりやすく、誠意ある印象を持ってもらうことができます。
電話をかける時はまず、自分が話す内容をメモにまとめておくと、焦らなくて済みます。伝える内容は、自分が通っている大学の名前、自分の名前、インターンを辞退したい旨とその理由を伝えます。焦る必要はないので、出来るだけ落ち着いた声で、しっかりと相手に自分の意思を伝えることが大切です。
そして電話の中では「御社のインターンシップ」というような言葉遣いをすることが一般的です。履歴書などでは「貴社」という言葉を使いますが、これは書き言葉なので、話すときには「御社」を使うようにしましょう。
また電話をかける時間帯も、気を付けておきたいポイントです。当日急に体調が悪くなってしまったのなら仕方ありませんが、前日やそれより前から辞退した方が良いことが分かっていれば、その会社があまり忙しくない時間帯に電話をしておきましょう。会社が始まってすぐだと、ミーティングなどで忙しい時間帯である可能性があります。
メール連絡は最終手段として活用
時間をおいて電話を何度かけてもつながらない時、もしくは普段からメール連絡が通常の企業でない限り、メール連絡は最後の手段とした方が望ましいでしょう。メールに慣れている世代からするともどかしいかもしれませんが、実はメールには電話にない欠点があります。
その1つが、行き違いの可能性です。担当者に直接話せる電話とは違い、辞退という大切な連絡を早く知りたい立場である担当者にとっても、負担のかかる連絡方法です。またメールはメッセージアプリのような既読通知もなく一方的な連絡手段なので、送った相手がメールを確認してくれたか分かりません。
文章だけなので、相手によっては一方的に感じられて、がっかりしてしまうこともあるでしょう。場合によっては、担当者がメールを確認できていなければ「無断キャンセルされた」と捉えられてしまいます。
メール連絡は有効な方法ですが、大切な場面では相手にとっては負担になる連絡方法と肝に銘じておき、まったく連絡が付かない時の最終手段として活用しましょう。
断り方によっては本選考に進めないことも
メール連絡をすると本選考に影響が出る、という噂を耳にしたことがある就活生の方も多いかもしれません。
基本的には、就活中は就活生側が企業を選びます。そのため、メール連絡でインターンシップの辞退を伝えても、本選考には影響は少ないと考えられます。ですが、その断り方には注意が必要です。
インターンシップの担当者も、その企業の一員として就活生を見ています。失礼なメール文章や話し方、ビジネスマナーとして相応しくない行動をすると、本選考に影響が出ても仕方ありません。断り方をよく考えないと、本選考へ進めないことがあるので、辞退する可能性があれば出来る限り余裕をもって担当者へ連絡するようにしましょう。
メールを作成するときの注意点
「でも辞退のメールなんてどうやって書いたらいいの」という悩みを持つ方の為に、件名から辞退を許諾してもらった後の対応まで、注意点をお伝えします。
件名はメール内容が分かるように
企業から自分に届くメールを見てみると、とても分かりやすい件名がつけられていることが分かります。このように、件名だけでどこの企業からなんの目的で来たメールなのか相手に伝わるようにすると、受け取った人も重要度がすぐに分かるのでメールの確認順位をすぐに判断できます。
メールの件名の例としては「選考辞退に関してのご連絡」や「インターンシップ辞退に関してのご連絡」など、分かりやすいものをつけましょう。
謝意を伝えたいからといって「すみません」はNGです。すみません、だけだと何を言いたいか分かりませんし、受け取った担当者もなんのメールだろうと驚いてしまいます。
ビジネスメールのマナーを守る
友人に送るためのメールではなく、会社に送るためのメールであることをよく意識して書きましょう。メールのはじめの文章は、まず受け取ってくれる先の会社名、部署、名前を入力します。担当者の名前がどうしても分からなかった場合には、インターンシップ担当者様、などが一般的です。
会社名は正式名称で入力することが一般的なので、略称などは用いないようにするのが大切です。
担当者名まで入力出来たら、大学名および学部名と、自分の名前にあわせて「平素よりお世話になっております」と挨拶をしましょう。インターンシップの案内の連絡を頂けたことに対して、お礼を述べられるとベストです。
そして、締めの定型句も忘れてはいけません。使いやすい例文を2つ載せておくので、参考にしてください。
- 本来なら直接伺うべきところ、メールでのご連絡になり申し訳ございません。末筆ながら、貴社の益々の御発展とご活躍をお祈り申し上げます。
- この度は直接伺うべきところ、メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。末筆ながら、貴社の益々の御発展とご活躍を祈念申し上げます。
辞退の理由を謝罪と共に伝える
件名やはじめの文が書けたら、辞退の理由を謝罪と共に伝えます。
理由は、ゼミなどの日程が重なってしまった、家庭や学業などあるかと思いますので、自分の理由を簡潔に伝えます。ゼミは学校の卒業に関わることですし、家庭事情や学業も企業側から納得してもらえる理由です。
どうしても理由を書けない、ということであれば「一身上の都合により、お約束していた〇月〇日より開催されるインターンシップへの参加を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました」というように、自分の都合である、ということをアピールするのがポイントです。
「申し訳ございません」という言葉を使うなら、この理由を述べた後に入れると分かりやすくなります。こうした辞退のメールは、申し訳ないという気持ちから、文章も長くなりがちです。ですが相手も、インターンシップの準備で忙しい中で、こうしたメールをチェックします。
出来るだけコンパクトに文章をまとめることで、自分の気持ちを簡潔に、しかし誠意を込めて伝えられます。
辞退の許諾と案内へのお礼を記す
社会人のメールマナーとして、こうした選考の辞退のメールは、謝罪だけでは不足しています。
「貴重なお時間を使っていただきながらも、このような形となってしまい、大変申し訳ございません」というように、相手に時間を使ってもらえたことへの謝意を述べるのも大切です。メールなど、これまでインターンシップに関わる案内をして頂けたことについても、お礼の気持ちを記しましょう。
メールは電話よりも、自分が伝えたいことを文章でまとめられるので、話下手な人でも何度も繰り返し確認できるチャンスがあります。誤字や脱字が無いように何度も確認して、不安であればメールを一度コピーして、文字を追いながらチェックするのもおすすめです。
インターン辞退を伝えるときの心構え
どんな理由であれ、これまで自分にかけてもらった時間を考えて、企業には誠意ある対応をすることが大切です。
謙虚に誠実に謝罪の意を伝える
謝罪の意をしっかり伝えることは、自分自身の印象を悪くせずに辞退を伝えることが出来るので、特に大切な心構えです。
採用活動の時間や相手の立場を考えながら行動することが求められるので、辞退してしまったと落ち込み過ぎず、自分にとってもプラスになったと捉えて行動しましょう。
またインターンを辞退することは、就職活動の時間を見直すきっかけにもなります。インターンに参加しないことで生まれた時間を有効活用して、自分にとってよりよい就職先を見つけましょう。
インターンの案内へのお礼を必ず伝える
メールでも電話でも、謝罪の後で必ずインターンの案内へのお礼を伝えることが大切です。たとえば、友人から一緒に映画に行くのを断られた時、断るだけで終わるのと「誘ってくれてありがとう」と言われるのでは、受け止め方が違います。
もし可能であれば、電話で辞退を伝えた後に、メールで再度お詫びの気持ちや、辞退を許諾してもらえたことへのお礼を伝えられるとベストです。そこまで気にかけられる就活生もなかなかいないので、良い印象を企業に与えることができます。
社会人として失礼のない態度を学ぶ機会でもありますので、言葉遣いなどに注意して、しっかりと自分の意思を伝えることが大切です。
選考辞退は社会人としての準備と心得て、誠実に
選考辞退をするまでの過程には、社会人として覚えておきたいポイントがたくさん詰まっています。辞退することにだけとらわれず、それまでの手順や言葉遣いなどをしっかり覚えておくと、自分が社会人になったときにも役立てるヒントがたくさんあります。
誠意をもって、一つ一つの用意をこなしていけるといいですね。
社会を知る方法はインターンだけじゃない
インターンシップに参加することで、その会社を深く知ることが出来ます。 ですが、インターンシップに参加できる社数は限られているはず。1人あたり平均して3~5社程度受けられるはずですが、スケジュールの関係でそれ以上は難しいことも。 では、それ以外の会社や業界のことを知るにはどうしたら良いのでしょうか?
答えは、OB/OG訪問にあります。ビズリーチ・キャンパスには多様な業界、会社に所属する先輩社会人が登録しています。あなたのキャリア選択にきっと力になってくれるはず。
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