ビズリーチ・キャンパスは2021年12月にInternet Explorerのサポートを終了します。別ブラウザでのご利用をお願いいたします。

詳細を確認

BizReach Campus

App Storeから無料ダウンロード

ダウンロード
close
選考対策

IB志望者必見!投資銀行部門のジョブの対策法とは?②

高学歴就活生に圧倒的な人気を誇る投資銀行部門。 今回はそんな投資銀行部門に内定するための、インターン・ジョブに参加するにあたって、必要な対策についてまとめてみました。

こんにちは!ビズリーチキャンパス編集部です。

毎年上位大学生の多くがその門戸を叩く外資系投資銀行、通称「外銀」。
ビズリーチキャンパスではこれまで外銀の概観を紹介するとともに、投資銀行部門で必要とされる知識などを紹介してきました。
https://br-campus.jp/articles/report/106)
https://br-campus.jp/articles/report/155)

しかしながら、その人気に反して投資銀行部門の内定者数は、日系でも各社20名程度、外資だと各社5名程度と非常に狭き門となっています。

就活業界最難関とも言える投資銀行部門に内定するために、どのような対策が必要なのか。
前回の「IB志望者必見!投資銀行部門のジョブの対策法とは?①」では、ジョブの全体的な概要を示しました。
今回は、実際にジョブをどのような流れで進めていくのかについて詳細にみていきます。

前回までのおさらい

投資銀行の「ジョブ」「インターン」とは、選考の一環として行われる2〜5日間のグループワークのことを意味します。

その内容としては、「企業価値を向上させよ」というお題目のもと、ある企業が提示され、その企業に対し「M&A」の提案をするという形式のものが多いです。

具体的な流れとしては以下のようになっています。
===============
1.社員から企業価値の算出方法や過去に事例についての講義を受講
2.今回のインターンシップの対象企業の発表
3.対象企業について、強みや弱み、課題を調査
4.買収先企業の選定
5.買収先企業の企業価値評価(バリュエーション)
6.買収に必要な資金調達手段の選定
7.発表資料の作成
8.発表
==============

結論、
「①A社は現在この分野にこんな感じの弱みを抱えているよ
 ②それを解消するためには、B社を買収するといいよ
 ③買収金額は○円になるよ
 ④B社を買収するとこれくらいの利益が出るよ
 ⑤買収するための金額はこういう方法で調達するよ」
という発表を行うことがゴールです。

対象企業について、強みや弱み、課題を調査しよう


結論、対象企業の課題とは、「企業が掲げている目標と、現状の差異」になります。

例えば、とある企業が今後5年間で売上高を4兆円を目指すと標榜しているとします。一方でその企業の現在の売上高が2兆円であった場合、目標の売上高と現状の売上高の差異2兆円を埋めることが課題となります。

よって、様々な情報源から対象企業が掲げている目標と今の状況を把握し、その差異という「課題」を見出していきましょう

Step1:対象企業についての概観を学ぼう

まずは、指定された対象企業やその企業が属している業界、ライバル企業などについて調べてみましょう。

現在どのような事業を行っているのか。売上高はどうなっているのか。その企業が属している業界はどのような業界なのか。業界にはどのような課題があるのか。ライバルはどこの企業なのか。その企業や市場について、何かニュースになっていることはないか。浅く広くでいいので、企業や業界についての情報を網羅的に俯瞰してみましょう。

(画像①)

Step2:対象企業が掲げている目標について調べよう

次に、対象企業が発表している「中期経営計画」を読み、その企業の目標について把握してみましょう。

中期経営計画とは、3~5年程度の中長期にわたる事業計画であり、単年度の事業計画と長期的な経営ビジョンの中間に位置する総合計画のことです。この中期経営計画を利用し、対象企業が直近数年間で到達したいと考えている目標を握していきます。
多くの場合、中期経営計画で掲げられている目標は「定性的な全社目標」「定量的な全社目標」「定性的な事業別目標」「定量的な事業別目標」の4つに大別することが出来ます。

「定性的な目標」とは、「事業間の融合・シナジーを追求し、事業ポートフォリオの 最適化を通じて、高収益化を図る」など、数値的に表現されていない目標のことです。
「定量的な目標」とは、「2020年までに売上高4兆円を達成する」など数値的に表現されている目標のことです。
また多くの場合、「全社的には□□億円、中でも〇〇事業で○億円、△△事業で△億円を達成する」など、全社的な目標と事業別の目標が掲げられています。

売上高など定量的な目標の達成のためのM&A提案が行われることが多いですが、定性的な目標の達成のための提案も考えられるので、網羅的に企業が抱える目標を把握しておきましょう。

(画像②)

step3:事業別の現状を把握しよう

続いて対象企業の現状を事業別に把握していきましょう。

ここでよく用いられているのが「3C分析」という手法です。
3C分析とは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、それらを分析していくことで事業の成功要因を見出していこうとするものです。
この3C分析を用いることで、対象企業の各事業について網羅的に現状を把握することを目指します。

詳細については、マーケティングの参考書などに譲りますが、調査する内容としては、

【市場】
PEST分析(政治的・経済的・社会的・技術的な変化)、5force分析(新規参入業者や代替品との関係性、買い手や供給企業の交渉力など)、業界構造、地域別市場規模、現在の顧客層

【競合】
国内、海外の競合企業
【自社】
事業別の売上高や営業利益、市場シェア、収益性、技術力、その他の情報など

情報のリソースとしては、日経新聞などのメディアのほかに、企業のホームページのIR情報や、有価証券報告書、四半期報告書などが挙げられます。

(画像③)

step4:対象企業の課題を把握しよう

続いて対象企業の課題をまとめてみましょう

step2で把握した「企業の目標」と、step3で把握した「市場・競合・自社の状況」をもとに、その差異を把握していきます。
どの事業において、どのような課題があるのかを考えて生きましょう。

ここでよく用いられているのが「SWOT分析」という手法です。
これも詳細な内容に関してはマーケティングの参考書などにゆずりますが、簡潔に申し上げるのであれば、SWOT分析とは、企業の事業を「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの軸から評価する手法です。

それぞれの意味は下記の通りです。
強み:自社の武器、強み
弱み:自社の弱点、弱み
機会:自社のチャンスとなる外部要因
脅威:自社を脅かす外的要因

事業の内的環境と外的環境を分析していくことで、各事業について課題点が分かってくると思います。

課題の中から解決すべき課題を選定しよう

画像

ここまでに抽出した課題から、解決すべきと考える事業とその課題を選定しましょう

各事業ごとにさまざまな課題が挙げられたと思います。
その多くの課題の中で、いったいどの事業のどの課題を最優先で解決していくべきなのかを考えましょう。

「こっちの事業のこの課題のほうが解決すべきじゃないの?」と突っ込まれては、グループワークの全てが崩壊してしまいます。
なぜ、どの事業のどの課題を解決すべきと考えたのか、「なんとなく」ではなく、論理的・定量的にその考えを提示できるようになって起きましょう。

一番多いのが、「対象企業の中期経営計画で示された事業別の目標売上高の中で、この事業が現在のところ一番目標と差異がある。」「差異の原因として考えられる課題のうち、この課題が一番ボトルネックとなっている。」「よって、この事業のこの課題を解決すべきである。」というものです。

「売上高」や「営業利益率」など財務諸表上の数値を利用した課題把握は非常に定量的で分かりやすく、多くのグループがこの手法で課題の選定を行います。
一方で、企業全体の定性的な目標に対する課題を提示するグループも見られます。
ここはグループの特色がみられるところです。

余談①

余談ですが、ジョブ当日前に対象企業が発表された場合、このstep4までの作業はある程度自分ひとりでも行っておきましょう。

投資銀行の中には、ジョブ当日前にメールなどで対象企業の発表を行う企業もあります。
そのような場合、企業の概要から、事業別の市場・競合・自社の状況、ある程度の課題の選定までをジョブ前に終わらせておく方がいいでしょう。

多くの場合、ジョブは時間との勝負になります。
たいていのグループが徹夜での作業を余儀なくされますし、最悪の場合作業が未完了のまま発表資料を提出することにもなります。
ジョブ参加前にできることがあれば、可能な限りインプットと思考の整理を終えて起きましょう。

余談②

今回「3c分析」など多くのフレームワーク的な思考を提示しましたが、これらを安易に多用するのは辞めましょう。

これらの手法はあくまで「手段」であり、手法を利用することが目的ではありません。
また、業界や企業によってはこれらの手法が意味を成さない場合もあります。

よくグループディスカッションでも見られるのが、これらのフレームワークを用いることに満足し、与えられた問題に対して効果的な手法を提示できない人です。あくまで「課題を見つけていくための1つのツール」として、フレームワークは利用していくようにしましょう。

一次情報を得て、自分の未来を見つけに行こう

採用ホームページやニュースなどのメディアを読んで、業界・企業研究に励むことはとても大事なことです。 しかし、それらの多くは二次情報に過ぎません。何かしらのバイアスがかかっており、正しい情報であるかどうかは自身で選択していかなければなりません。

情報収集で重要なことは、「どれだけ新鮮な一次情報」を得られるか、ということ。 そしてその一次情報を得る手段としては、「とにかく人と出会う」ことが重要になります。

ビズリーチ・キャンパスでは、様々な社会人と出会える機会をご用意しています。 学生ならではの特権を使って、今しか聞けない話を聞きに行ってみませんか?