インターンが持つ意味とは
インターンは学生にとって、そして企業にとってどのような意味を持っているでしょうか。インターンの目的は業務理解から優秀な学生の囲い込みまで、いろいろあります。たとえば、外資系ではすでにインターンが本選考を兼ねており、そのまま就職、ということもありえますし、ベンチャーなどのIT関係では短期インターンが存在し、本来ならベンチャー企業に就職しない層まで取り込むということを目的としています。
学生にとっては、就業経験かつ業界での適正を知ることができる貴重なチャンスです。また業界に人脈も広がりますし、履歴書にも書けます。双方にとって重要な意味を持つのが、この学生時代のインターンです。
どうやって選考するの?
では、どうやってインターンを選考するのでしょうか。
リクルートキャリアの「就活白書2017」のデータによると、1/3の企業がインターンの選考は特になかったと回答しています。まだまだインターンを行う学生数も少なく、なおかつ学生の側も少子化で数が減っていますので、インターンを希望する学生そのものの絶対数が少ないものと考えられます。
よって、1/3が無条件の受け入れを行っています。希望する企業があれば、まずは受け入れてくれるか訪ねてみるだけでも、チャンスはあるものと考えられます。ではその他の選考をみていきましょう。「書類選考」「適正」「面接」「グループディスカッション」といった選考の過程があります。すべて問われる場合もありますし、ひとつだけの場合や複数組み合わせて選考が行われる場合もあるので、対策を取りましょう。
書類選考
就活白書のデータのうち41.8%の企業が、履歴書とエントリーシートを元に選考すると回答しています。エントリーシートでは自分のことを明確にアピールすることもできますので、大いに役立てましょう。企業側も個性を望んでいます。履歴書は無難かつ形式を守ったものにしなければなりませんが、エントリーシートは積極的に思いやスキル、価値観といったポテンシャルを伝えていきましょう。
適性試験
筆記試験をインターンの採用に利用している企業は2.3%。ほとんどありませんが、これは対策を取っていかないといきなりでは受からないたぐいのものです。よって、SPIなども積極に受け、一般教養とともに深めておきましょう。
筆記試験はインターネットを経由して自宅で受けることができるパターンもありますし、相手先企業が指定した場所で受けることもあります。時間内に大量の問題を解くので焦って失敗しやすいのがこの試験です。事前に対策を取ることがとても大切になります。
面接
希望の企業でインターンしたいといっても、いきなり採用されるわけではありません。どのような人物なのか、会社の雰囲気とあうか、コミュニケーションの能力はどの程度かといった人物像をみてもらうために面接が設けられているケースもあります。
個別面接、グループ面接とありますが、選ぶことはできません。個別面接は自分のことを掘り下げてしっかり聞いてもらうことができますし、同時にインターンを希望する企業のことをよりさまざまな角度から自分なりの切り口で質問することもできます。
突飛なことをいう必要はありませんが、質問の切り口にオリジナリティがあればそれだけインターン面接で面接官に好印象を与えることができ、採用につながる可能性があるでしょう。
グループ面接では、何人かの学生が一度に面接を受けます。たいていは似たような質問がされ、それにどう答えていくかであなたの考えやパーソナリティを伝えることになります。グループ面接の場合はそれほど奇抜な質問をされることはあまりありません。
グループディスカッション
初対面の学生同士でグループになり、それぞれのグループごとに特定のテーマを与えられ、学生同士で討論をしていく形になります。それを面接官がチェックし、コミュニケーション力やリーダーシップ、そして論理的思考力などを確認します。
ビジネスをテーマにしたものや、時事をからめたテーマなどが与えられるケースが多く、グループディスカッションというだけあって、議論をする力が求められます。実際に会社に入社すれば、ひとりで仕事をしていくことはまずないので、誰かの下につくかチームに入るか、そうした協業が必要になります。その適正を見抜くためにも、グループディスカッションを重視している企業が多いのです。
ニュースをテーマに討論といったケースもありますので、いかに日頃から身の回りのことに関心を持って、掘り下げて考えられているかが問われます。
対策ポイントが知りたい!
では、どのような選考が行われるかわかったところで、実際の対策をみていきましょう。
書類選考
書類選考は、とくに自己PRに気をつけましょう。自分が学生時代行ってきたことは、将来の計画とどの程度リンクしているのか、そしてその夢の途上にインターン先があり、インターン先でどのような経験をしたいと考えているのか、しっかり書きましょう。
志望動機としてなぜその会社を選んでいるのか、内定をもらったら何がしたいのか、業界のことはどの程度リサーチしているのか、自己PRからわかります。
書類選考をしっかり行っている企業でも、書類は数多くきますので面接官は覚えていないことが多いのです。そこで、書類上でアピールできる自分だけの特徴を深掘りしてうまくプレゼンしましょう。なかなか印象に残りやすい書類を書くのは難しいですが、オリジナリティをうまくだせるよう工夫してみましょう。
適性試験
適性試験はSPIなどが採用されていますので、事前対策が可能です。
本を買って勉強しましょう。「自分は一般常識があるから」といって無勉強で臨んでは失敗します。適性試験には独自のクセがありますので、何度か繰り返してトライアルを受け、本番にのぞみましょう。
ここは機械的な学習でどうにかクリアできる項目なので、適性試験で落ちていてはもったいないといえます。努力次第のため、事前に時間を取ってしっかり勉強し、対策を取りましょう。
面接
インターンシップ面接対策では、競争相手に勝つために、そして目の前の面接官に気に入られるために、ついつい話を大げさにしてしまいがちですが、内定を得るためには嘘をついてはいけません。面接は決して短い時間ではないので、だんだんと話に矛盾がでてきて、会話の内容がおかしくなってしまいます。学校の勉強やアルバイト、サークル活動などで得た学びを素直に報告しましょう。どのような話でもかまわないので、何か得たものがあるはずです。
もしも自分の良いところがわからない場合は、家族や友人やバイト先の友達など、自分を客観的に見てくれる人に頼んで、何か特徴を探してもらいましょう。インターン面接はコミュニケーションでもありますが、準備も大切です。
グループ面接等も、あまり目立つことばかり考えず、自分なりの個性を追求していくことが大切ではないでしょうか。
グループディスカッション
グループディスカッションでは協調性や対話力がチェックされます。そして自分がいうべきことをきちんと発言し、そして周りの発言をちゃんと受け入れているか、一方的な演説になっていないかが確かめられます。
グループディスカッションはコミュニケーションですが、日頃から空気ばかり読んでいてはちゃんとした発言ができません。理想は積極的に参加してリーダーシップを取ることですが、主張が激しい人がいて自分が中心になれないかもしれません。そんなときは、「○○だと思うんですね、私は△△だと思います」というふうに一旦相手の主張を受け止め、それから自分なりの主張をしていくようにすると良いでしょう。自分は自分はと、自分のことばかり主張していては協調性がないと判断されてしまいます。
こうしたオウム返しはグループディスカッションのポイントです。
インターン選考落ち…本選考はどうする?
インターンの選考は、本選考よりもインターン選考のほうが実はとても倍率が高いことも多いのです。よって、インターン選考で落ちてもそれほど気にする必要はありません。
もしもどうしてもその会社を希望しているのであれば、インターン選考で落ちてしまっても本選考を受けても構いません。
1人で対策するのが不安なあなたに
もしも1人でインターンの対策をするのが不安なのであれば、書類や面接などは社会人に協力をお願いすれば、有効なアドバイスをくれるでしょう。
社会を知る方法はインターンだけじゃない
インターンシップに参加することで、その会社を深く知ることが出来ます。 ですが、インターンシップに参加できる社数は限られているはず。1人あたり平均して3~5社程度受けられるはずですが、スケジュールの関係でそれ以上は難しいことも。 では、それ以外の会社や業界のことを知るにはどうしたら良いのでしょうか?
答えは、OB/OG訪問にあります。ビズリーチ・キャンパスには多様な業界、会社に所属する先輩社会人が登録しています。あなたのキャリア選択にきっと力になってくれるはず。
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