就活生の皆さんの中には、残念ながらエントリーシート(ES)に落ちてしまった人もいるのではないでしょうか?なぜ、あなたのエントリーシート(ES)は落ちたのでしょうか。留学や起業の経験がなく、見栄えがしなかったからでしょうか。もちろん、経験はアピールすべきですが、採用担当者の選考の基準は経験の有無ではありません。エントリーシート(ES)を通過させるために必要なルールや情報を紹介します。
エントリーシート(ES)ってそもそもどれくらい見られているの?
採用活動のシーズンになると、担当者は、数千枚以上もある就活生のエントリーシート(以下ES)を数日でチェックします。人気企業や大手企業になると、その数はさらに増えます。採用担当者のチェック方法は大きくわけて2つあります。
①学歴だけチェックして中身を読まず通過を決める
②ざっと目を通して決める
実際にESを提出した企業がどちらの方法でチェックしたのかは確認できませんが、①の場合は適正テストなどでカバーするしかありません。②の場合、採用担当者が1枚あたりにかける時間は1分程度です。初見で採用担当者が読みたくないと思えば、読まれることなく落とされていまいます。読まれないESの共通点はあるのでしょうか。
採用担当者が目をそむける「読まれないES」の特徴とは
実は、読まれないESにはいくつか共通点があります。共通点をまとめましたので、落とされたESを確認して、当てはまる項目がないか確認してください。
①エピソードが他とかわらない。
②結論が最初に書かれていない。
③説明がわかりにくい
④読み進めるうえで疑問が湧く。(意味がわからない)
⑤文章マナーができていない。(誤字・脱字、宛名の書き方など)
当てはまる項目はありましたか。それぞれの項目の内容について詳しく説明する前に、ESの通過率について確認しておきましょう。
ESの通過率の現状はどうなっているの?企業研究は忘れずに!
ESの通過率ですが、人気企業や大手企業をはじめとする通過率が低い会社は10%以下、高い会社は100%と企業や業界によってかなり差があります。そもそも、ESによる選考をすべての会社が実施しているわけではありません。ESを提出しても選考せず、100%の確率で通過する会社も存在します。また、ESが必要ない会社もあります。希望する就職先が、100%の確率でESを通過する会社、ESを提出しなくてよい会社かどうかは、就職四季報で確認できます。
ちなみに2017年度は、100%の確率でESを通過させる会社が199社。ESを提出しなくてよい会社が222社ありました。もちろん、通過率だけでなく内定獲得率も確認できますので、把握しておきましょう。もし、通過率がそれほど低くないにもかかわらず落ちてしまったのなら、問題点を分析し、次回に向けて受かるESを作成する必要があります。
※2019年度版就職四季報は、2017年11月23日に発売予定
参考:
エントリーシート(ES)の書き方解説!
さて、読まれないESは、どのように文章を修正するとよいのでしょうか。例文を参考にしながら、読まれないESについて考えてみましょう。
エピソードが他とかわらない:どんなエピソードを書くべき?
自己PR文や志望動機などに記載するエピソードの書き方ですが、大切なポイントが2点あります。この2点を意識するだけで他の人のエピソードと差別化できます。
① 具体的な数字を入れること。
② あなたの考えや行動を明確に表現すること。
採用担当者は、サークル活動やボランティア、ゼミ、アルバイトの経験などの様々な物事に対し、どのような取り組みをして、どのような結果を出したのかを知りたいと考えています。その際、結果においては、曖昧な表現ではなく、数字を入れて具体的に示すことが大切です。また、結果報告だけで終わらないように、そこに至るまでのあなたの考えや行動を記しましょう。
NG例
項目:自己PR
私の長所は問題を解決するための努力を惜しまないことです。カフェのアルバイトにおいては、当時伸び悩んでいた売上を伸ばすために、様々なアイデアを提案しました。その結果、売上アップにつながりました。
売上を伸ばすために、具体的にどのようなアイデアを提案したのか、売上は何%アップしたのか具体的な数字を入れることが大切です。
結論が最初に書かれていない:結論を最初に書く
採用担当者は1分程度しかESを見てはいません。「何がいいたいの?」と疑問をもたせないように、まず、結論から書くのが鉄則です。最初の1文で読みたくないと思われたら、もうその時点でそのESは不合格です。最初の文章は、各項目の質問に対しての答えを簡潔にまとめましょう。
NG例
項目:学生時代に力を入れたこと
私は、高校のときからダンスに興味をもちました。しかし、私の通っている高校にはダンス部がありませんでした。そこで…。
結論を最初に書いていないため、人物像がつかめず、何がいいたいのか伝わりません。最初の1文では、学生時代、最も打ち込んだことは「ダンス」です。と伝えてから次の文を続けましょう。
説明がわかりにくい:文章内容は簡潔に
担当者が見て、わかりにくいと感じるとそのESは通過できません。簡潔に書くことが大切です。
NG例
項目:あなたが学生時代に頑張ったこと
私が学生時代に頑張ったことは、本屋でのアルバイトで、其の本屋でPOP作りやイベントの企画に参加出来たことは、良い経験に成りました。
言葉がだらだら続いて、わかりにくいです。漢字も使えばよいわけではありません。まず、私が学生時代に頑張ったことは本屋でのアルバイトです。ここで一度区切りましょう。
読み進めるうえで疑問が生まれてしまう:疑問をもたせない工夫を
あなたの生活や事情をよく把握している人なら知っている共通の認識。この共通の認識が抜けていると、意味のわからない文章になってしまいます。
NG例
項目:あなたが問題解決した事例を教えてください
サークルの活動内容について、A班とB班の意見が分かれ、対立していました。サークルを辞めたいという人もいましたが、私の説得により、サークルの窮地を救うことができました。
サークルの事情をよくわかっている人なら疑問はないかもしれません。ですが、サークルの事情をよく知らない採用担当者がこれを読むと、意見の対立とは何か?辞めたいという人を説得したのか。それとも、対立者同士を説得したのか。様々な疑問が生まれます。
文章マナーができていない:誤字や文法ミスをチェックしよう
ESを提出する前に、誤字や文法ミスのチェックは行いましたか?注意して書いたつもりでも、誤字や脱字、文法ミスの可能性はあります。最後まで書いた後、必ず読み返すことが大切です。誤字や文法ミスを防ぐ手順を紹介します。
① まず、下書きをWordで作成する
② Wordで下書きを作成したら、声に出して読む
③ Wordの文章校正で誤字脱字をチェックする
④ 次の日にもう一度、読み返す。
ESに限らず、履歴書も含め、社会人と同じ文章力が求められます。自分でチェックを行った後、OGの先輩やゼミの先生、家族などに添削をしてもらいましょう。
まとめ
通過率を見てもわかるように、多くの人がESに落ちています。就職活動は、「ES落ち」からが勝負です。なぜ落ちたのか、何が足りなかったのか自己分析することで次に必ずつながります。ESに通過し、インターンに参加して、成績がよければ、特別内定や早期内定をもらえるきっかけになります。ESは、サマーインターンの選考だけでなく、それ以降も必要になります。まずは受かるESの書き方をマスターしましょう。
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