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そもそも投資銀行とは何か
まずは、投資銀行とは何か、どんな企業があってどんな部門があるのかを一つ一つ解説していきます!
投資銀行の概要
「投資銀行」という言葉を聞くと、ついつい銀行をイメージしがちですが、実際には広義の証券業に該当します。証券業には個人向けのビジネスと法人向けのビジネスがあり、それぞれ一般的にはリテールとホールセールと呼ばれることが多いようです。銀行業と証券業の違い、そしてリテールビジネスとホールセールビジネスの違いについてはここでは割愛します。
そして肝心の投資銀行についてですが、業務内容を簡潔に言い表すと「法人向けに有価証券の発行、そして取扱をサポートする会社」と説明することができます。
有価証券というのは株や債券といった金融商品を指し、それらは企業が資金調達するにあたって発行される商品となります。投資銀行ではそうした資金調達の発行サポートを始め、クライアントの様々な財務的なニーズに対しサービスを提供することを業務としています。
まとめると投資銀行とは「①証券業の1つ」であり、「②法人向けに資金調達といった財務面周りのサービスを提供している業界」だとまとめることができます。
投資銀行業界の代表的な企業一覧
一般的に、「投資銀行」と呼ぶときは「外資系投資銀行(通称:外銀)」を指すことが多いです。やはり投資銀行、英語ではInvestment Bankingと呼ばれるビジネスは欧米圏がメインの業界であり、マーケットの大きさを反映しているのか、外資系の力の大きさを象徴しています。
その一方で、日系投資銀行という言葉も存在しており、こちらは日系の証券会社の一部門として存在しています。グローバルにおけるプレゼンスは外資系と比べると見劣りしますが、国内においては十分存在感を示しており、就活生からも人気な業界の1つとなっています。
そうした外資系、日系の代表的な企業は以下のようなものがあげられます。
外資系の中でも米系投資銀行としては、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、J.P.モルガン、BofA(バンク・オブ・アメリカ)、シティ・グループの5社が、欧州系としてはバークレイズ、ドイツ銀行グループ、UBSグループ、クレディ・スイス証券、BNPパリバといった企業があげられます。一方で日系投資銀行としては野村證券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、大和証券の5大証券があげられます。
他にも、投資銀行ビジネスのうち、M&Aアドバイザリー業務に特化したブティックと呼ばれる企業もあり、代表的なものとしてはフーリハン・ローキー(旧GCA)、ラザード・フレール、エバコア、グリーンヒルといった企業群があげられます。
投資銀行の部門の紹介
投資銀行には様々な部門が存在し、どの部門も採用数が少なく難易度は高いものとなっております。ここでは代表的な4部門を簡単に紹介していきます。
投資銀行部門(Investment Banking Devision、IBD)は投資銀行において収益を稼ぐフロント部門の1つであり、投資銀行における花形部門の1つです。この部門では主にM&Aを中心としたアドバイザリー業務や、株式や債券の発行業務を通じた企業の資金調達のサポート業務を行っています。
グローバル・マーケッツ部門(Global Markets)もフロント部門を代表する花形部門であり、セールス、トレーディング、ストラクチャリング、クオンツといった複数の部署から構成されています。この部門では国内外の機関投資家(銀行や生命保険会社、損害保険会社、年金基金、公的金融機関など)を対象に「金利」「クレジット」「為替」「株式」「証券化商品」などの金融商品やソリューションの提供を行っています。
アセット・マネジメント部門(Asset Management)もIBDやGMと同様にフロント部門に分類され、投資銀行の中で収益を稼いでくる部門となっています。会社によっては分離してグループ会社になっている場合もありますが、広義の投資銀行ビジネスに分類され、資産運用業務を行っております。この部門では主に投資信託という商品を扱い、投資家からお金を集め、それを集めてファンドを立ち上げて運用し、得た利益の一部をもらうことで収益をあげています。
リサーチ部門は上記3部門とは違いミドルオフィスに分類される部門であり、フロント部門や顧客に必要な情報を提供することを主な業務としています。セルサイドの立場から市場や為替などの動向から世界情勢といったマクロ・ミクロ要因を分析し、顧客が投資の際に判断材料とするレポートを執筆、公開することを業務としています。
以上のように、投資銀行には4つの代表的な部門が存在し、それぞれで部門別採用を行っている企業が多いです。他にもシステム部門やオペレーション部門といったミドルオフィス、バックオフィス業務の募集もあるため、一度採用サイトを見て志望部門を決定すると良いと思います。
本コラムでは、投資銀行の中でも投資銀行部門(IBD)に注目し、業務内容から選考対策まで解説していきます。
就職にあたって投資銀行業務を徹底解説!
この章では投資銀行の中でも投資銀行部門に注目し、どんなビジネスを行っているのか、その代表的なものについて解説していきます。就職活動において業務理解は必須ですので、この章で大枠を抑えにいきましょう。
まず投資銀行の業務はM&Aアドバイザリー業務と資金調達業務、その他(今回だと公開引受業務)と大きく3つにわけることができます。
まずはこれらの違いと業務内容について確認しましょう。
M&Aアドバイザリー業務
その名の通り、M&Aにおいて高い専門性を活かして助言を行う業務です。
企業が企業を買収したり合併したりすることをM&Aと呼びますが、その際に「そもそもうちの経営戦略上、M&Aは有効的な手段なのか」「どの事業を、どの企業を買収して伸ばすべきだろうか」「買収にあたって企業っていくらで買えるのだろうか」「外からは見えない買収先のリスクってどんなものがあるのだろうか」「そもそもどうやって交渉して、自分らの求める条件を呑んでもらうべきなのか」といった疑問が浮かび上がります。
そこで、IBDはM&Aの提案(Origination)から執行(Execution)まで担い、財務戦略から企業価値算定(Valuation)、適正評価手続き(Due Diligence)、交渉、契約書作成(Documentation)まで幅広く一連のサポートを行い、クライアントにとってM&Aによる利益が最大化するように手厚くアドバイスします。これをFA業務(Financial Advisory業務)と呼びます。
こうした業務では日本を代表する企業同士の買収劇に関与し、数千億といった規模のお金の動きに関わることができ、非常にアグレッシブでやりがいのある仕事だということができます。
資金調達業務(通称GCM、キャピマ、Global Capital Marketなど )
企業が事業に必要なお金を集めてくることを、資金調達と呼びます。
これは直接金融に分類され、株式や債券を発行し、投資家にそれを買ってもらうことで資金を集めています。IBDの資本市場部(GCM)ではこの株式や債券の発行時の戦略面から実際の発行、投資家への価値の訴求まで一貫したサポートを行っております。そして一般的に、扱う有価証券が株式か債券かで、部署もわかれていることが多いです。
Equity Capital Market(ECM)はGCMの中でも株式(Equity)を扱う部署であり、クライアント企業(発行体と呼ぶ)のエクイティ・ファイナンスの実現をサポートしています。株式による資金調達としては、公募増資、無償割当、第三者割当増資、新株予約権付社債など様々な方法がありますが、どの場合でも「どの株式の形で」「いくらでどれだけ発行するのか」といった発行条件を、発行体の財務状況を踏まえた上で決定します。そして発行する際には既存/新規問わず投資家に対して「新しく株式を発行したこと」「一時的に希薄化が起こり、EPSが低下すること」「それでも事業的に成長し、投資家にリターンがあること」を説明し、いかに魅力的な増資計画でエクイティ・ストーリーの青写真があるのかを訴求します。
そうしたサポートを通して企業の資金調達をサポートするため、非常にやりがいにあふれた仕事だということができます。
一方で、Debt Capital Market(DCM)はGCMの中でも債券(Debt)を扱う部署であり、発行体のデット・ファイナンスのうち、社債による資金調達をサポートします。社債による資金調達としては、一般的な普通社債以外にも、SDGs債やESG債といったトレンドに合わせたサステナビリティ債が最近流行ってきており、そうした特殊な債券も含め「どの債券の種類で」「いくら分を、利率や年限をいくつで設定して発行するのか」などの発行条件を発行体の財務状況を踏まえた上で決定します。株式と同様に、発行する際には「どの利率であればどういう投資家から需要があるのかを測定し」「特殊な債券ならば中身をしっかりと検討し」投資家に対して魅力的な商品であることを訴求します。
近年では投資家に対し、環境保護といったESG投資を要求する世の中の動きがあり、DCMとしてもそうした債券を発行市場に出していくことがトレンドとしてあるため、社会的に意義のある仕事を実感することができます。
その他(公開引受業務)通称IPO(Initial Public Offering)
公開引受業務とは、上場しようとする企業に対して、その上場審査に向けた社内環境の準備や上場スキームを考え、企業と並走して上場を実現に持っていくサポートをしています。
企業が上場するためには証券取引所の定めた上場審査をクリアする必要があるため、そのための社内体制の改革といったコンサルティング業務を行い、その後ECMやカバレッジバンカーと協業して株式発行のスキームや投資家へのエクイティ・ストーリーの訴求を行います。
上場という企業の1つの目標達成に対し、数年かけてじっくりと並走し、上場に成功した暁には耐えがたい喜びと充実感があると言えます。
以上3つの業務がIBDの代表的な業務となっています。
ここでそれぞれのサービスを提供している部署はM&Aアドバイザリー部、ECM、DCM、IPOなどと呼ばれ、これらは案件の執行を担当するため「プロダクト」と呼ばれています。
一方で案件の提案を担当するバンカーを「カバレッジ」と呼び、IBDではカバレッジバンカーとプロダクトバンカーが協働することで様々なサービスのOriginationからExecutionまで担っています。
カバレッジ業務
彼らはプロダクトチームと違い、基本的に各プロダクトの上流にある戦略策定や提案にあたるOriginationを担当しているバンカーです。
顧客との日々のコミュニケーションの中で顧客のニーズを察知し、それを提案に落とし込んで案件を獲得してくる、いわば営業に近いことを仕事としています。顧客に一番近い立場で顧客のサポートを行うため、プロダクトに縛られずに顧客に貢献することが可能となっています。
注意点としては、企業によってはカバレッジとプロダクトという風に明確にわかれていないということです。
会社によっては明確にわかれていることもあれば、M&Aアドバイザリー部に組み込まれているところもあるため、選考を受ける際には社員から社内体制を聞き出すようにしましょう。
IBDについての理解は深まったでしょうか。自分がIBDの中でもどの部署でどういう仕事をしたいのか、具体的に語れるようになることが合格への秘訣となるので、この章を頭に入れて社員さんからもっと深い話を聞くようにしましょう。
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投資銀行の待遇、キャリアパスについて
上記で触れた業務は非常に専門性が高く、財務周りの専門家として市場価値が高いことがわかります。同時に、膨大な業務量となることが予想され、どんな働き方をしているのか気になる方も多いと思います。本章ではIBDの待遇やキャリアパスについて解説していきます。
投資銀行の待遇
※あくまでも参考程度に留めてください。
まず年収についてですが、イメージ通り高給であると言えます。外資系投資銀行にしろ、日系投資銀行にしろ、一般的に高給取りの目安とされる1,000万円は早期に超えることが可能だと言われています。順当にキャリアを積んでVP以上になれば、案件次第では数千万の年収も見込めます。
そんな夢のような年収を誇るIBDの労働時間についてですが、やはり現在でも巷の噂通り激務であることで知られています。当然、案件の状況といった感じで時期によって前後しますが、特に外資系に関しては残業時間が月に200hをゆうに超えることは珍しくなく、土日出勤も0ではないため労働時間は長いものとなっております。
一方で日系投資銀行では働き方改革の恩恵を受け、以前よりも年々働きやすくなり、労働時間も減少していると言われています。それでも労働基準法ギリギリまで働くことが見込まれますので、決して楽だと思わないでください。
このように、IBDは特に激務高給を体現した職種だということができます。時給換算すると飲食アルバイトと変わらないとも言われますが、それ以上に貴重な経験と財務周りの専門性を身に着けることができるという点で非常に魅力的な職業となっております。
初期配属や転勤について
続いてキャリアパスの話に移っていきますが、基本的に外資系も日系も部門別採用で採用されるため、人事異動はあまりないものだと考えてよいです。面接時やオファー面談の志望に合わせて、初期配属はカバレッジやM&A、ECM、DCMといった部署に割り振られることが多く、そこでキャリアを積むことが多いようです。
また転勤はほとんどなく、基本は東京オフィス勤務であることが多いです。しかし社内制度で海外拠点に行ったり、案件によっては国内主要都市(大阪や名古屋)に一時的に行くこともあります。ただ基本は東京だと思って良いので、転勤が嫌な人にとってはおすすめできる職業だといえます。
ここで外資系によく見られる採用方法について説明します。
外資系ではプール制兼ローテーション制という二つの採用体制がよく見られます。
プール制というのはジュニアバンカーにプロダクトの指定をせず、案件ごとにM&Aや資金調達を振っていくという体制のことを指します。明確に1つのプロダクトに縛られないため、幅広い経験を積んでいくことができます。
一方でローテーション制とは、初期配属の部署で働いたのち、一定の期間を経て他の部署に異動する体制のことです。
例えば新卒でM&Aチームに所属してM&A案件に集中して取り組み、3年目からはECMに異動して今度は株周りに関して集中的に仕事をするといった体制のことです。どちらも良い点と悪い点があるため、自分が受けている会社がどちらの配属体制を取っているのかをリクルーター面談などを通して聞くようにし、自分のキャリアにとってはどういう環境が望ましいのか、考えた上で就職先を決定しましょう。
投資銀行バンカーのキャリアの展望
そしてキャリアの展望についてですが、正直なところこの業界に一生残れるバンカーは多くはありません。
長時間労働ゆえに体力的にきつくなって転職するというマイナスな理由もあるようですが、他にやりたいことができて前向きな転職というケースも多いようです。転職力としては申し分なく、数年努めて案件の執行経験があれば、同業他社以外にも事業会社の財務部やベンチャーのCFOなどにもなることができるそうです。
一応、同業でキャリアを積む場合の入社後のキャリアモデルとしては以下のようになります。
最初はアナリスト(Analyst、通称アナ、AN)として、3年程度業務を行います。ここではオフィサーの指示のもと、ひたすら資料を作りバンカーとしての基本的なスキルセットを身に着けていくことになります。
そして昇格すると次はアソシエイト(Associate、通称アソ、AS)としてまた3年程度業務を行います。ここではアナリストとオフィサーをつなぐポジションとして、上の働き方から案件のマネジメントについて勉強するほか、下の後輩の成長を見守りながらレビューを行ってアナリストの育成を行います。そして自分自身もジュニアバンカー卒業に向けて研鑽を積み、一人前のバンカーを目指して業務に取り組みます。
以上二つがジュニアバンカーとしてのタイトルであり、新卒はここからキャリアを積んでいきます。
その後、昇格するとオフィサー(シニアバンカー)として業務に取り組むこととなり、収益責任を持って案件のマネジメントをしていくことになります。タイトルはヴァイス・プレジデント(Vice President、通称VP)から始まり、成持に応じてディレクター(Director、通称D)やエグゼクティブ・ディレクター(Exective Director、通称ED)、マネージング・ディレクター(Managing Director、通称MD)に昇進していくことになります。
※タイトル名は企業によって呼び名が異なります。
役職と各年次の働き方についてしっかり抑えておき、面接で展望を聞かれたときに良い回答ができるようにしましょう。
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投資銀行の選考フローの特徴
以上のような特徴を持つ投資銀行ですが、外資系の日系も狭き門であることには代わりません。外資系では各社とも5-10人程度、日系もせいぜい20-30人程度の採用と言われています。よって事前の準備がどの業界よりも重要になってくるため、今のうちに選考フローの全体感をつかんでおきましょう。
選考スケジュール
外資系と日系では大きく異なるため、わけて説明します。
外資系では3年生の夏に行われるサマーインターンシップと、11月以降に行われる本選考において選考されていきます。
8月のサマーインターンシップに参加して高い評価を受けるとリクルーターがサポートについてくださり、その後11-12月の本選考に向けて、通常の本選考組よりも早期または優遇が乗った状態で選考を受けることができます。本選考組は11月スタートで1月までの3カ月間で選考を終え、内定を取得するという流れになっております。
一方で日系ではサマーインターンシップとウィンターインターンシップの2回が開催され、どちらか片方に参加して高い評価を受けるとリクルーターがつきます。その後、年明けごろから早期本選考に案内され、一般的な本選考組よりも有利な状態で選考を受けることができます。
このようにだいぶ選考スケジュールには違いがあるため、時期に合わせて戦略を練ることが大切です。
投資銀行部門の選考の特徴
こうした投資銀行の選考には、他の業界とは異なる特徴として、「ジョブと呼ばれる選考があること」「面接が長時間行われること」があげられます。
まずジョブという言葉は外資系コンサルティングファームを始めとする外資系企業のインターンのことを指す言葉であり、これは選考フローに1-5日程度のワークがあることを意味します。
普通の日系企業が「書類選考→GD→一次面接→二次面接→最終面接」というフローであることが多い一方で、投資銀行では「書類選考→GD/集団面接→ジョブ→最終面接」といった形で多くの場合ワークが課されます。このワークではグループワークだったり個人ワークだったりと様々でありますが、テーマとしてはM&Aや企業価値向上策といったものを扱うことが多いです。
そして次に「面接が長時間行われること」についてですが、投資銀行では何人ものバンカーと面接することになります。
企業にもよりますが、内定までに10人を超えるバンカーとの面接が必須であり、1人あたり30分程度の面接ですので必然的に長くなります。特に外資系投資銀行の最終面接はスーパーデイと呼ばれ、1人15-30分の面接を5-15人のMDが連続して行うといった選考方式が取られます。
以上の特徴からも、IBDではかなり厳しく選考が行われ、誰が見ても実力がある学生を取る、それくらい選考が難しいということがわかります。
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投資銀行就職に向けた具体的な選考対策方法
以上の特徴を持つ投資銀行部門に内定するためにはどうすればよいか、最後に解説します。
投資銀行部門の求める人物像、どんな学生が内定しているか
「こんなに難しくて専門的だと投資銀行部門の求める人物像は各社のHPに記載がありますが、それらと内定している学生の特徴をまとめると①志望度の高さ、②論理的思考力、③コミュニケーション能力の高さ、④タフさ、⑤数的センスの5点にまとめられます。
①志望度の高さについてですが、高い専門性・業務内容へのフィットが要求されるため、IBDでなければならない明確な志望理由や、深い業務理解、金融業界への興味が求められるのが特徴です。面接では何度も繰り返し志望動機を深掘りされ、他の業界以上に納得感が必須となります。
今までの人生の経験をベースとし、深い業務理解と絡めながら説得力のある志望理由を用意しましょう。また、選考時点では細かいファイナンスの知識は必要ありませんが、金融業界の現状や興味のあるM&Aの案件などに関しては頻繁に問われます。日本経済新聞といったニュースサイトから日々情報収集しておきましょう。
②論理的思考力についてですが、IBD業務では仮説立て・調査分析・アウトプット・修正のサイクルを高速で回していきます。
クライアントに提案する以上、経営上の課題やマクロトレンドを踏まえた財務戦略を考えねばならず、そうした仕事を高い質でこなすには論理的な思考力は必須スキルとなってきます。選考ではジョブや面接時の発言の論理性をもとに判断されます。常に論理性を意識して選考に臨みましょう。
③コミュニケーション能力の高さについてですが、これはクライアントとのやり取りやチームの連携をスムーズにするために必要となります。
この能力があって初めてクライアントの希望や不満、ニーズを正確に把握してそれをソリューションに繋げることができます。選考ではジョブの質疑応答や面接時のやり取りで評価されるため、相手の質ややり取りを踏まえた上で回答するようにしましょう。
④タフさについてですが、これは体力・精神両面でのタフさを指します。
長時間労働という点で体力が、常に高いプレッシャーにさらされながら思考を続け仕事をし続けるという点で精神力が強く求められます。選考ではジョブにて思考体力を見たり、面接を長時間行ったりすることで精神的な強度を試しています。
⑤数的センスについてですが、これは業務で常に数字を扱うために求められます。
M&Aでは企業の財務諸表を見て財務モデルを作成し、資金調達の面でも金利や日経平均など様々な数字と日々接することとなります。選考ではジョブでのバリュエーションや簡単な暗算が出題されて試されます。
以上のような能力が求められるということを頭に留め、選考の中でアピールできるようにしっかり準備をしておきましょう。
就職にあたって低学年時の過ごし方
これを読む人の中にはまだ本格的に就職活動が始まっていない、大学低学年の人もいると思います。そうした人に向けて、こうした難関業界に受かるためにはどういう学生生活を送るべきか、1つの意見をお伝えします。
ズバリ、「今しかできない学生生活を、目的を持って充実させ人間的な魅力を増すこと」だと私は考えています。
「簿記や金融の勉強、論理的な思考力を身に着けるべきではないのか」と考える人もいると思いますが、そういった短期的に身に着けられるものよりも、時間がかかるものに優先して取り組むべきだと思います。それはすなわち、「学生時代に頑張ったと胸を張って言えること」を作ることです。
ただ遊び過ごすのではなく、何か目標を決めてアルバイトやサークルの運営、長期インターンや課外活動を行い、人との交流の中で自分の魅力を磨いていくと良いと思います。
大学卒業が近づき思うことですが、時間のある低学年の時にもっといろんなことに挑戦してみればよかったと思います。そうした取り組みを通して、自分の経験が増えてやりたいことが見つかったり、人とのコミュニケーション力を磨けたり、忙しい日々をこなす中でタフさが身についていったりします。それこそが選考突破の本質的な対策に繋がると考えています。
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終わりに
いかがでしたか?ビズリーチキャンパス学生アンバサダーは『「なれる」可能性を広げ「なりたい」姿につなげるパートナー』をビジョンとして掲げ、様々な業界のトップ内定者が就活生の皆さんのサポート活動を行っています。
【アンバサダーの主な内定先】外資戦略コンサル/外資総合コンサル/外資金融/外資メーカー/日系コンサル/日系金融/商社/ベンチャー/日系メーカー/不動産/IT
【主なサービス】①就活セミナー:トップ業界に内定した学生アンバサダー完全オリジナルのセミナーです。自己分析、面接対策、ケース対策など全20種類以上の講義をご用意しており、23卒では延べ1200人以上の方にご参加いただきました。
②個別面談:学生アンバサダーとの1on1面談が可能です。ES添削から模擬面接まで幅広く対応しており、中には何十回もリピートしてくださる就活生の方もいらっしゃいます。