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業界研究

政府系3機関による3Jセミナー ~グローバル×プロフェッショナル編~

国際協力銀行(JBIC)、日本貿易振興機構(JETRO)、国際協力機構(JICA)という、日本と世界の発展に取り組むグローバルな3機関が登壇し、政府系機関で働くことについて語ります。普段なかなか知ることのできない領域に携わる仕事には、どのようなキャリアや働き方があるのでしょうか。国際社会でグローバルな事業展開を見せる3機関ならではの実情に迫ります。これから就活を進めていく学生にとって必見の内容です。

過去に開催したビズリーチキャンパス特別セミナー『政府系3機関による3Jセミナー』の様子をレポートします。同様のイベントを今年も25卒学生の皆様向けに開催予定ですので、ぜひご参考ください。
※今年は全3回で2023年8月、10月、2024年2月に開催予定です。

【登壇機関概要】
■株式会社 国際協力銀行(JBIC)
日本および国際経済社会の健全な発展に貢献することを目的とした、日本の対外経済政策の遂行を担う政策金融機関。「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。」という企業理念のもと、日本企業の海外ビジネスをファイナンス面から支援している。1950年に設立した日本輸出銀行を前身とし、2012年に現在の株式会社国際協力銀行が発足。職員1人当たりの出融資残高が約240億円(2020年度末)と大きく、個々の職員が大きな裁量権を持つ。モロッコ陸上風力発電プロジェクトへの融資やアメリカ水素ステーション建設・運営プロジェクトへの出資など、豊富なファイナンス・ツールを活かしてグローバルな課題解決に貢献している。

■独立行政法人 日本貿易振興機構(JETRO)
「日本と世界の経済をつなぎ、日本を元気にする」をミッションに、日本の貿易振興に関わる課題解決に取り組んでいる組織。中堅中小企業の海外展開支援、海外企業の誘致やスタートアップの海外展開支援などのイノベーション創出支援、その他海外ビジネスに関する調査・研究に取り組む。海外55ヵ国76事務所をはじめ、国内全都道府県に50拠点という幅広いネットワークを強みにしている。

■独立行政法人 国際協力機構(JICA)
ODA(政府開発援助)の一元的な実施機関として、開発途上国が抱える多様な社会課題の解決、つまり開発途上国の国創りをサポートしている組織。各国の開発戦略(国創りの方針)の策定から、課題の分析・把握、解決策の企画・実行に至るまで、豊富なネットワークや協力メニューを駆使した協力活動を展開。「信頼で世界をつなぐ」をビジョンに、人間の安全保障と質の高い成長の実現を目指し、SDGsの17個のゴール全てにおよぶ事業フィールドを持っている。

【民間企業と政府系機関の違いとは?】
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民間企業と政府系機関の大きな違いは「世界や日本が抱える課題」への解決に対し、取り組む領域の差です。

・民間企業:ビジネス(儲ける仕組み)を通じて課題解決
・政府系機関:民間企業が必ずしも取り組まない・取り組めないものの、社会の安定や人々の生活にとって非常に重要な分野における課題解決

ビジネスによる自社利益実現を通じて様々な課題解決を目指すのが民間企業。ビジネスでは解決できない領域の課題解決に取り組むのが政府系機関。
このような「公益性」を持つ領域での課題解決に貢献しているのが政府系機関だといえます。

【3機関それぞれの役割の違い】
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3機関ともに日本政府と関わりを持ちながら仕事をし、図のような役割の違いがあります。

・国際協力機構(JICA):主に開発途上国に対する協力
・国際協力銀行(JBIC):日本企業が海外で実施するプロジェクトをファイナンス面で支援
・日本貿易振興機構(JETRO):日本企業の海外展開のサポート

それぞれの機関が主に担当する領域は上記の通りですが、各機関の活動や取り組みの成果は、必ずしも上記に限定される訳ではなく、幅広く活躍しています。

【3Jセミナーパネルトーク ~グローバル×プロフェッショナル編~】
現場職員の方たち3名をお招きし、政府系機関でのお仕事やキャリアについて6つの質問を中心にお話しを伺いました。

・入行/入構の理由について「なぜ民間や省庁でなく3Jを選んだのか」
・政府系機関と民間企業での国際協力への携わり方やアプローチの仕方の違い
・今まで一番やりがいを感じたことや大変だったこと
・仕事をする上で大切にしている考え方
・コロナ禍における世界各国との関わり方の変化と今後の関わり方
・政府系機関ならではの「描ける未来像・キャリア観」

入行/入構の理由について「なぜ民間や省庁でなく3Jを選んだのか」

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写真:JBIC登壇者

まずは皆様の入行・入構の理由からお答えください。

JBIC登壇者:
就活生時代は金融系と国際系という2つの軸を中心に考えていました。まず、なぜ金融かと言うと、お金は全ての人が生きていくのに不可欠なので、金融であれば様々な人に関われると思ったこと。次になぜ国際かというと、就活時にちょうど少子高齢化が騒がれていて、日本国内だけでこれから企業が生き残っていくのは難しく、海外に出ることが必要と思ったためです。その中で、JBICは政府系で魅力的だと思うようになりました。就活時にリーマンショックを経験し、そういう危機の時こそ長期の支援ができ、民間企業だったら取りにくいリスクも取れることを非常に魅力的に感じたんです。そうして最終的にご縁に恵まれ、入行いたしました。

JETRO登壇者:
私は学生時代に海外旅行が好きだったり、国際関係学をゼミで学んでいたりしまして、その経験から就活時に「日本を起点に海外に行ける仕事」と漠然とした軸を持っていました。海外営業のあるメーカーや商社を受けていく中でJETROと出会い、広いエリアの企業や幅広い領域の仕事を担当できるところに魅力を感じました。バリエーション豊富なところに惹かれて志望し、入構の機会に恵まれたという流れになります。私はたまたま学生時代の経験がご縁につながりましたが、同期には入構まで海外に行ったことがないという方も珍しくありません。そのため、学生時代に海外経験があるかどうかはそこまで重要ではないと思います。

JICA登壇者:
私は学生時代にNGOの活動をしていたこともあり、国際協力に携わりたいという想いがずっとありました。しかし、自分の中で直接的に仕事と結びつかないところもあり、就活を始めたての頃は民間のマーケティング職を中心に見ていたんです。ですが、なかなかご縁に恵まれず…。その中でたまたま先輩からJICAをご紹介いただきまして、国際協力の面で私が思っていた部分と非常に相性が良く、ご縁に恵まれたという背景です。また、省庁は政策決定など上流レイヤーの業務が多く、現場の仕事が好きだった自分とはマッチしないように思っていました。そういった面でも、JICAの業務内容がすごくフィットしたと思っています。

政府系機関と民間企業での国際協力への携わり方やアプローチの仕方の違い

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写真:JETRO登壇者

政府機関と民間企業の違いのような部分ではいかがでしょうか?実際に組織に入ってみて、仕事をしていく中でどのようなことを体感されていますか?

JETRO登壇者:
JETROは企業支援という立場なので、民間企業がやっていることと比較することは難しいですね。しかし、政府系機関でなければできないことはたくさんあると感じています。例えば、企業が海外展開する場合、大企業であれば資金的にも体力がありかつ現地政府とも交渉しやすかったりしますが、中小企業はそうはいきません。情報収集やトラブル発生時のバックアップなどが必要なので、1社単体で海外に出ることは大変です。我々政府系機関はそういった中小企業がメイン顧客で、企業の代弁者的な立場で全体の底上げのようなサービス提供が可能なんです。そこが政府系ならではの魅力と感じています。

JBIC登壇者:
「日本の力を、世界のために。」というコーポレートスローガンの通り、JBICは日本企業の海外展開支援が目的です。日本企業が関わっていることが前提で、日本企業を通じた国際協力や世界の経済発展に貢献していると思っています。また、政府系金融機関として様々な国とつながりが強く、1つの国の複数の案件に出融資していることも少なくありません。そのため、プロジェクトが大きくなればなるほど、JBICが関わることで交渉に有利になると感じています。外国政府と関わる仕事も多く、そのような案件を通じて世界の経済発展への貢献ができるところも政府系ならではですね。

JICA登壇者:
政府系機関と民間企業の違いで申し上げますと、切り口が2つあると思っています。まず、クライアントが誰でどこにアプローチできるのかという点。民間企業の場合はtoBもtoCも含め大括りでは消費者メインの顧客構造と思いますが、我々政府系機関は対政府がメインです。政府に対して一緒に物事を創造していけるという、クライアントの違いが一番大きなところだと思っています。次に、利益に対する考え方の違い。民間企業は、一定期間中に利益を生み出さないと会社組織として継続が難しくなりますが、政府系機関であれば中長期的な利益目線を持つことが可能です。そういった2点の違いが、民間企業と政府系機関で異なる部分だと思います。

今まで一番やりがいを感じたことや大変だったこと

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写真:JICA採用担当者

政府系ならではの業務に携わる魅力あふれる毎日の中で、やりがいや大変さを感じるシーンではどのようなケースがございますか?

JICA登壇者:
コロナショックの折に、社会や世界が大きく変化する大変な中で、自分で案件を立ち上げられたことが非常にやりがいと達成感を感じました。当時私は南アジアのバングラデシュを担当していまして、経済対策を何とかしなければいけませんでした。バングラデシュ側はもちろん、様々な省庁と協力して経済対策支援の円借款(※注)を三か月でやり遂げたんです。非常に難しい仕事でしたが、関係者全員が一丸となって成し遂げることができたことに大きなやりがいを感じ、自分自身の自信にもつながりました。JICAの仕事の魅力を再確認した出来事ですね。 (※注) 円借款 / えんしゃっかん:ODA(政府開発援助)の一環。民間金融機関の融資より低い金利で長期の資金を開発途上国に貸し付ける制度。通常では1年以上かけ作り上げていく場合が多い。

JBIC登壇者:
案件ベースで動いているので、承諾(※注1)した際や日本企業にお礼を言われる瞬間などにやりがいを感じます。大変なこともやりがいと表裏一体なのですが…(笑)具体例を一つ挙げますと、2021年の3月にドバイの廃棄物発電案件を承諾したのですが、これがもう初モノ尽くしでして。ドバイにとっては初の廃棄物処理・発電プラントで、世界的にも最大級という。JBICにとっても初めての廃棄物処理・発電事業向けのPF案件(※注2)で、何をどこから始めていいのかすら手探りな状態でスタートしたんです。コロナで出張もできずコミュニケーションの問題もある中、様々な関係者と普段より丁寧な意思疎通を図り共通理解や問題認識を深めていきました。最終的に融資契約書のサインが終わったときは、達成感ややりがいもひとしおでしたね。
(※注1)JBICとして出融資の決定を行うこと。
(※注2) PF(プロジェクトファイナンス案件):事業収益を原資として融資返済がなされるスキーム

JETRO登壇者:
やりがいを感じることと大変さって、本当表裏一体なんですよね。私も同じです。実例で言うと、インドのニューデリーに駐在していた約6年前、EC関連(※注)の新規事業立ち上げに携わったことが印象深いです。現地のECプラットフォーム事業者や物流会社など様々な関係者から話を聞き、現地バイヤーと日本企業をつなぎ、インドでテストマーケティングを開始する事業だったのですが、形作るまでの1年強は本当に苦しい日々でした。そのおかげもあり当時、インド国内のEC市場に詳しい日本人トップ10に入れるくらい知識やノウハウが貯まりましたよ(笑)日本でECセミナーに登壇したり、個別企業にアドバイザーとして意見を言ったりしました。誰もが名前を知っている日本の大企業担当者もご存じないような情報を提供できたのは大きなやりがいでしたね。
(※注) EC(エレクトリックコマース):ネット上で商品を買うこと、ネット通販

仕事をする上で大切にしている考え方

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写真:JBIC登壇者

皆様が仕事をする中で、様々なモチベーションを感じつつ大変でも頑張っていける背景にはどのような想いがございますか?「仕事をする上で大切にしている考え方」を教えてください。

JBIC登壇者:
2つありまして、相手のことを理解して寄り添うことと、くじけない心を持つこと。相手の立場に寄り添って考えることが大切で、JBIC融資や海外からの借入自体に慣れていないお客様も多くいらっしゃいます。そういう場合、ドライに「この手続きをやってください」だけだと戸惑いが生じて進む話も進まなくなってしまうんですね。過去にも、手続き内容をメールで送付したのに一向に返事がなく、かつこちらからの電話にも出てくれないお客様がいて。やっと連絡付いたら「メール見たけど全然分かりません」という答えが返ってきました。ToDoを落とし込んで一緒に進めていくことで最終的に融資ができたのですが、常に相手に寄り添って考えることが重要だなと思った事例です。また、あまりにも相手のことが分からず仕事が進まない場合など、心が折れそうになることも珍しくありません。そういうときにもくじけずに頑張る根気強さを大切にしています。

JICA登壇者:
私は大きく3つあります。まず1点目は、徹底的にクライアント目線で「何が本当に必要なのか」を考えること。相手の発言や言葉だけで判断するのではなく、置かれている状況も見据えて考えるようにしています。その目線があるかないかで、提案する協力内容が変わることもあるくらいです。2点目は、そのクライアント目線を持って相手の立場で考えたとき、ベストなソリューションは何か考えること。JICAができる協力メニューは決まっていますが、組み合わせを変えたり他の機関を巻き込んだりすることで協力内容を変えることはできます。相手にとってのベストから逆算して、その実現には何が必要なのかを考えるようにしています。最後に、協力相手国の人たちにとってどれだけ利益があるのか考えること。我々が普段クライアントとして向き合っているのは政府ですが、本当にサービスを享受してほしいのはその国の方々です。状況によっては国の方々が声を上げにくいこともあるので、現地の方々と会話をして置かれている実生活や状況を理解し、本当に彼らにとって利益があるのか考え抜くことが重要です。

JETRO登壇者:
まず、様々な方向に対し常に好奇心や関心を持ち続けることですね。私は部署異動を多く経験していますが、部署が変われば全く違う仕事になりますし、部署内でも幅広い分野の仕事があります。それら全てのプロであり続ける必要がありますし、そのためには好奇心や関心を持ち続けなくてはなりません。また、政府系機関は国の政策に基づいて動いているので、やることが常にアップデートされ続けます。その場合に、新しいことに興味関心が持てる人は単純に毎日楽しいですよね。もう1つは、性善説で考え人を信じること。政府系機関はビジネスだけじゃない公益性領域を担っているので、誰にでも分け隔てなく平等にサービス提供する必要があります。選り好みできない・しない立場で、関わる全ての人を信用して仕事をしていくことを大切にしてきました。

コロナ禍における世界各国との関わり方の変化と今後の関わり方

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写真:JETRO登壇者

様々な変化に対し興味関心を持って関わっていくというお話が出ましたが、次の質問「コロナ禍における世界各国との関わり方の変化と今後の関わり方」についてお願いします。

JICA登壇者:
まず、コミュニケーションが非常に近くなったと思います。JICAもコロナによって在宅勤務の環境が整備され、それ故に従来では電話やメールが主流だった海外事務所とのコミュニケーションも、気軽にチャットやビデオコールでできるようになりました。相手国政府もそれは同様なので、コミュニケーションしやすくなったと感じています。一方で、日本人スタッフの価値について考える機会が増えました。これまでは、日本語が使えて日本国内の関係者に説明できることなども価値でしたが、「その国のスタッフが英語でできるのでは?」と感じることが増えたんです。従来では日本人スタッフがやっていた仕事も、どんどん垣根がなくなっていくのではないでしょうか。これからのJICAスタッフとしての在り方も変わっていくと思っていて、日本人バリューというよりもグローバルな課題解決力が問われるようになっていくはずです。

JBIC登壇者:
私も距離感が近づいた気がしています。私の担当案件がインフラなので、コロナによる直接的なダメージが見えにくい領域でしたが、仕事の内容は変わらず働き方が変わった印象が強いですね。テレワークの普及もそうですし、とにかく海外のお客様との距離感が縮まりました。ビデオ会議でいきなり直接お話する機会が増えたり、従来であれば事務所を介していたような機関や企業との協議も直接できたり、営業として直接できることが広がりました。今後の課題に感じている部分では、ポストコロナを見据えてどんな支援ができるのかということ。インフラ案件に今は直接的な影響がなくても、将来的に入札や工期の遅れといった影響が出てきた際、日本企業のチャンスが減っていく可能性を感じています。そのような場合に、迅速にJBICとしてできることを考えていく必要があると思っています。

JETRO登壇者:
オンライン技術の発達や環境整備で距離やコミュニケーションが近づいたと思う反面、その上での弊害もあると感じますね。JETROは全国51か所に国内拠点があるため、そのネットワークを活かし、地方企業に東京と同じタイミングで同じ情報を提供できることは大きな利点です。海外事務所も76か所あるので、日本にいながら現地の情報を得ることも可能でしょう。一方で、オンラインで何でもできるのであれば、今ある国内外の事務所がなくても全て東京に集約してもよいのでは?という考えも出てきます。しかし、現地の情報を現地にいなくて取れるのでしょうか。現地進出している日系企業に支援する際に、日本から遠隔で情報を送って果たして満足されるのかという疑問も残ります。やはり現地にいるからこそ収集できる情報はあるし、現地の政府に持ち込める情報もあります。オンライン化の促進で確かに距離は縮まりましたが、逆に、現地を拠店にしたネットワークを持つことの大切さを改めて認識しました。

政府系機関ならではの「描ける未来像・キャリア観」

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写真:JICA採用担当者

最後にお聞きしたいのですが、様々な変化が激しい現代で「政府系機関に入ることで描けるキャリア観」についてお聞かせいただけますでしょうか。

JBIC登壇者:
JBICの場合では、ある程度ジェネラリストでありながらプロを目指していくことが可能です。例えば私の経歴では、最初は審査というミドル部分からスタートし、その後営業に行き、組織運営というバックを担当し、また営業に戻って、というサイクルを経験しています。全体に幅広く関わる機会があるため、組織としてJBICがどういうところで今後どこを目指しているのかを包括的に学ぶことができるんです。一方で、各地域や分野のプロを育成することも重要視しており、中堅職員以降は、個人が極めていきたい分野を認定し、知見・専門性の高度化を目指すことができます。そのため、JBICの全体像を理解した上で、自分がプロフェッショナルとして活躍していくイメージがしやすい環境だと思っています。

JETRO登壇者:
JETROの場合は、現場の最前線である海外事務所に向けた経験を積んでいくことが王道のキャリアだと思います。私の場合も最初は本部にアサインされ、地方事務所を経験した後に海外へ、というモデルケース的なキャリアでした。一方で、ずっと東京本部で事業をバックアップしていく方や、地域に根ざした企業支援をされている方もいらっしゃいます。そのため、一概に「これ」というキャリアがあるわけではないので、人による部分が大きいと思います。特定の国や分野など、自分が磨いていきたい領域を軸として持っていると、仕事がしやすい環境だと思いますね。

JICA登壇者:
JICAの場合は、「国際協力、ひいては、社会課題解決のプロ」というキャリアになると思います。国際協力を横軸に、自分の目指す専門性を積んでいけるチャンスのある組織ではないでしょうか。ご自身が築きたいキャリアをアピールすることで目指せる環境はありますし、海外留学や出向など各種制度も整っているので、自分のやりたいことを後押ししてくれる組織風土ですね。国際協力という強力な軸を基に、個人が目指すキャリアデザインを目指していくことは可能だと思っています。

就活生へのメッセージ

ありがとうございます。それでは最後に、就活生へのメッセージを一言ずつお願いいたします。

JBIC登壇者:
JBICは全社員650名ほどの小所帯なので、一人ひとりの役割や裁量権が非常に大きい組織です。1年目から主体的にプロジェクトを任せてもらえたり、やりたいことが見えている方にとってはキャリアを築きやすい組織だと思います。日本企業の海外展開支援や世界の金融のダイナミズムを肌で感じたい人にとってはうってつけの組織だと思うので、ご興味ございましたらぜひ受けてみてください。

JETRO登壇者:
JETROは様々な分野で幅広い企業を支援していく組織でして、今日は日本企業の海外展開支援を主にお話しましたが、海外企業の国内誘致など対日投資案件も事業柱の1つです。そのため、日本から海外だけでなく、海外から日本へという双方向のビジネス支援が我々の仕事の魅力だと思っています。就活を進めていく中で、数多くの企業と同様にJETROにもご関心を持っていただけたら嬉しいです。

JICA登壇者:
JICAは多くのチャンスをつかめる組織だと思っています。国際協力に関心があって日本でその領域を仕事にするなら、JICAはたくさんのパートナーに恵まれ予算規模も大きく、やりたいことを実現するにはとても良い環境ではないでしょうか。JICAで、あなたの叶えたいキャリアの実現をぜひ目指してみてください。皆さんの就活の成功を祈っております。

ありがとうございました!