ビズリーチ・キャンパスは2021年12月にInternet Explorerのサポートを終了します。別ブラウザでのご利用をお願いいたします。

詳細を確認

BizReach Campus

App Storeから無料ダウンロード

ダウンロード
close

LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社

自然あふれる「やんばる」にスマートシティを。沖縄県名護市が粗大ごみLINE受付を導入する理由

会社紹介

沖縄本島北部、山々が連なり豊かな常緑の森が広がる「やんばる」の入り口にある名護市。
人口約65,000人の自然豊かなまちは、いま、DXとスマートシティ化に取り組んでいます。

取り組みの一環として、名護市は、住民が粗大ごみの収集をLINE上で申し込めるサービスの導入を決めました。LINEヤフーコミュニケーションズと福岡市が共働で取り組んだ「福岡市粗大ごみ受付LINE公式アカウント」をモデルとしたサービス*です。
自然あふれる「やんばる」と、先端技術のイメージが強い「スマートシティ」。言葉だけ聞けば不思議に感じられる組み合わせですが、名護の未来像の中で、ふたつは「サステナブル(持続可能性)」というキーワードでしっかりと繋がっていました。
名護市・渡具知武豊(とぐち たけとよ)市長のインタビューです。

*当社とtranscosmos online communications株式会社の共同企画で、2024年1月から提供を始める粗大ごみ収集の申し込み受付ツール「KANAMETO ECO」のこと。粗大ごみ収集の申し込み受付をLINE上で完結できる地方自治体向けクラウドサービスです

目次

①住民にとってのメリットに加え、行政側の業務改善ツールとしても期待
②サステナブルな「新しい時代の小さな世界都市」を目指して

住民にとってのメリットに加え、行政側の業務改善ツールとしても期待

ー 名護市ではこれまで、住民からの粗大ごみの受付はすべて電話だったそうですね。電話に加え、LINEで受け付けるシステム導入を決めたのはなぜですか。

一番は住民サービスの向上です。
電話だけで受け付けていると、大掃除シーズンの年末などには電話が非常に込み合います。笑い話になりますが、私自身も年末に粗大ごみ受付の係に電話してもつながらず、困った経験があります。こんな不便さを住民のみなさんが感じているのであれば、「何とかしないと」と思いました。LINEなら24時間いつでも住民が都合のいい時間にオンラインで申し込めるとわかり、導入を決めました。

▲ LINEで粗大ごみ収集を申し込む住民側の手順。
LINE公式アカウントから収集申し込みフォームを起動し、必要項目を入力。オンライン決済も可能。収集日が近づくとリマインド通知がLINEに届く。

粗大ごみ受付の電話対応に必要な時間は1件あたり短くても5分。より丁寧な対応が必要なときは、10分以上かかる場合もあります。
LINEでの受付は、職員の業務改善にも大きな利点があると考えました。

名護市の2022年度の粗大ごみ受付の件数は計9,110件。1か月に換算すると700件超、1日あたり約35件です。現状ではこれらをすべて市役所内の電話で受け付けているといいます。職員が、住所や氏名のほか、ごみの品目などを聞き取って、手書きで台帳に記入していく作業をこなしているそうです。

― 住民にとってのメリットに加え、行政側の業務改善できるツールとして注目してくださったのですね。

少子高齢化で行政領域でも人材不足が予測される中、効率的に公共サービスを維持することが求められていて、デジタルの活用は必要だと思っています。新しいツールに不慣れな住民には、もちろん従来通りの手続きを使っていただきながら、とくにデジタルに抵抗のない世代の方々に使っていただけると、職員の業務効率化にもつながると思っています。

― 今回、導入を決めた粗大ごみLINE受付ツール「KANAMETO ECO」で、とくにメリットを感じた機能はありますか?

住民が捨てたい粗大ごみの写真を添付できる機能です。
これまでにときどきあったそうですが、たとえば「ソファー」で申し込まれたごみを回収に行ったら、実際にはベッドだったなんてことが起きていたと。そうなると、職員が現場で「このまま回収していいのだろうか…」と迷う事態が起きてしまいます。写真があれば、そんな現場業務の困りごとも防げると期待しています。

サステナブルな「新しい時代の小さな世界都市」を目指して

― 名護市は官民連携や先端技術を活用して地域課題の解決やまちの魅力向上を図る「スマートシティ名護モデル」の創出を目指しているそうですね。

名護市は、観光消費の伸び悩みなどの地域の課題を解決するため、新たな産業の創出を目指して、金融・情報通信産業の集積に向けた構想を練ってきました。

2002年に国の「金融特区」・「情報特区」の指定を受け、これまでに49社を企業誘致してきた実績もあります。あわせて、子育て世帯の支援なども行っていて、人口は増えていますし少子高齢化のペースも全国に比べて遅いのです。小さな市ですが、住んでいる人、住んでみたい人、企業にも選んでもらえるようなまちを目指して、デジタルの活用とインフラ整備でスマートシティを目指しています。『新しい時代の小さな世界都市』を目指しているんです。

― 新しい時代の小さな世界都市! 素敵な目標ですね。

名護市は「やんばる」といわれる地域にあり、美しい海と山々など豊かで多様な自然に恵まれた特性を有して発展してきた地域です。その前提に加えて、時代の流れを見据え、いまの時代に合った暮らしやすいまちであることが肝要だと思います。サステナブル(持続可能)なまちづくりに取り組んでいきたいです。

市長他、ごみ行政や業務改善、スマートシティ化にそれぞれ取り組む職員たち。
日本建築学会賞を受賞した、沖縄を代表する建築物の一つ名護市役所庁舎をバックに。

インタビュー:スマートシティ本部広報 田中 西園

この記事はいかがでしたか?

いいね

LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社の他の投稿