社会課題となっている後継者不在を解決する事業承継型M&Aだけでなく、自社のさらなる成長のためM&Aを活用する成長戦略型M&Aとしても、ますますニーズの高まりを見せているM&A。税制面から後押しする動きもあり、今後さらなる活性化が見込まれています。
「注目が集まるM&A業界で新たな一歩を踏み出したい」と、FUNDBOOKの門戸を叩く未経験メンバーがたくさんいます。メガバンクや総合商社、投資銀行など、「一流」と呼ばれる大手優良企業からの転職者も多く入社しています。
2020年6月に住友商事株式会社(以下:住友商事)から転職してきた原も、その1人。今、M&A業界に挑戦する意義とは何か、そのなかでもFUNDBOOKを選んだ理由について聞きました。
<Profile>
原 誠一郎(はら せいいちろう)
埼玉県出身。現在27歳。小学3年生から野球を始めリトルリーグ、シニアリーグで活躍。全国ベスト8に輝く。甲子園出場常連校の春日部共栄高等学校へ進学すると、特進クラスに身を置き、文武両道を貫く姿勢で慶應義塾大学SFCへと進学。大学でも野球部に所属して、多くのチームメイトと切磋琢磨する青春時代を送った。新卒では住友商事へ入社。約3年、鉄鋼製品の輸出トレードを手掛けた後、転職を決意。2020年6月に株式会社FUNDBOOKへ入社。
早慶戦の舞台で完全燃焼した野球への想い
小学3年生から大学4年生まで、野球に打ち込まれてきたのですね。
原:野球を始めたきっかけは、従兄弟に勝ちたいという思いからでした。最初は、野球ではなく“野球ゲーム”でしたが、「ゲームで無理ならリアルな野球で勝つ!」と始めたのがきっかけでした。勝利に貪欲な自分の性格は野球にピッタリで、その魅力にハマっていきました。ポジションはキャッチャーで、小・中学校とクラブチームに入り、夢中で練習に励みました。
高校生のころには、朝7時から早朝練習で汗を流し、授業が終わると部活に直行。全体の練習が終わった後も、残って自主練習をしていました。帰宅するのはいつも23時を越えていたと思います。
一方で、「野球を続けたいのなら、成績面でもしっかりと両立するように」という両親の教育方針から、勉学にも手を抜くことはなく、特進クラスに進むことに。部活のある日は野球に没頭し、週1日あったオフの日はひたすら勉強に勤しむ……といった、かなりハードな日々を過ごしました。
その成果もあり、慶應義塾大学へと進学されたのですね。
原:はい。その頃は、本気でプロ野球選手を目指していたので、プロを輩出してきた大学の野球部に入りたいと思っていました。慶應義塾大学を選んだ理由は、ライバルの存在が大きかったですね。
小学生のころから何度も対戦していて、現在はプロ野球選手として活躍している、他チームのピッチャーがいました。彼は先に早稲田大学に入学していたので「一緒に早慶戦の舞台で戦えたら……」と、そんな夢を持ち、慶應義塾大学へと進みました。
しかし、慶應義塾大学野球部は200名規模の大所帯。1軍と2軍を行ったり来たりで、なかなかレギュラーとして定着することが難しく、残念ながら卒業するまで1度も彼と対戦することは叶いませんでした。しかし、彼がそのままプロの世界へと進んだことは、私自身の誇りでもあります。悔しくないといえばウソになりますが、それでも野球人生はまっとうできたなという達成感がありました。
どのタイミングで完全燃焼をしたのでしょうか?
原: ライバルとの直接対決には間に合いませんでしたが、4年生の早慶戦では念願のベンチ入りをすることができました。4万人の観客が入る夢の舞台に立ち「次は野球以外で夢を叶えよう」と思えたんです。野球と勉学に打ち込んだ学生時代を卒業して、今度は社会人としてビジネスの世界で全力投球を目指していこう。アスリートと同じくらい「一流」と呼ばれるプレーヤーになろう。そう思って、就職活動に挑みました。
一流のビジネスパーソンを目指して、住友商事へ
ファーストキャリアに総合商社の住友商事を選ばれたのは、どんな理由からだったのでしょうか?
原:「一流」と呼ばれるビジネスパーソンはどういった人材なのかを考えたとき、影響力のある仕事を手掛けていることが大前提だと感じました。総合商社ならば、日本経済に与えるインパクトも大きく、世界を舞台に活躍することができると思ったのです。
また、慶應義塾大学の野球部でも実感したことですが、歴史と伝統のある組織には、それだけ多くの優秀な人材が集まってきます。そのなかで培われたノウハウが脈々と受け継がれ、仕事とは何か、働くとはどういうことか、ビジネスパーソンとして必要なことを最初に学ぶ環境として、総合商社がベストではないかと考えました。
なかでも住友商事は、野球部の先輩たちが何人も入社していることで知っていました。私の尊敬する先輩が活躍しているという点も心強く、その後に続きたいと思い、入社を志望しました。
住友商事では、どのような仕事をされていたのでしょうか?
原:メインは鉄鋼製品の輸出トレードです。簡単に説明すると、工業製品の材料となる鉄鋼製品を国内の鉄鋼メーカーから海外企業へ安全かつスムーズに届けるための手配を行う仕事です。
2年目には部内で一番大きなお客様を担当させていただき、年間売上40〜50億円規模の案件を1人で動かすことになり、非常にダイナミックでやりがいのある日々を過ごすことができました。
住友商事では、どのようなスキルが身についたと感じましたか?
原:営業としての基礎体力とも言える「調整力」はもちろん、お客様が直面した危機を打開していく力が身についたと思います。輸出した鉄鋼は、主に自動車部品に加工されるため品質基準が非常に高く、少しでもキズや硬度不足があると製造できないという事態になってしまうデリケートなもの。
万が一、そのような製品が届いてしまったら、生産ラインが止まってしまう事態にもなりかねません。製造業にとって、そのロスは致命的です。すぐに製造履歴の確認を行い、改めて納品スケジュール調整の提案をしなければなりません。国内の鉄鋼メーカーと、海外企業との間に立ち、どれだけ迅速かつ冷静に対応していくかが、この仕事のポイントでした。
また、納品先の企業がアメリカなど時差がある国だと、早朝や夜中に緊急の連絡が来ることも珍しくありません。例えば、お客様からのご連絡があれば、飲み会の途中であっても会社に戻り、国内メーカーに問い合わせをしなければなりません。その報告を待ちながら、納品先企業に、今後についての指示出しをしていたほど。
そうしたイレギュラーの対応も手掛けながら、当然ながら既存顧客へのフォローも行っていくため、常にマルチタスクをこなす日々。最初のうちは、なかなか気持ちが切り替えられず厳しい仕事だと感じていましたが、入社3年目を迎えたころには、どんな状況であっても膨大な情報を整理し、すぐにレスポンスができるようになったのを実感しました。
M&A業界のなかでも“これからの組織”に感じた可能性
順調にキャリアを重ねてきたなかで、なぜ転職をしようと思ったのでしょうか?
原:自身の可能性を広げてみたいと感じたからです。総合商社では、2〜3年間ごとに、各国への海外赴任を繰り返し、何年後には課長、その先は部長へ昇進……といったように、ある程度キャリアパスが設定されています。
それは安定した将来を歩むという点では合理的な仕組みだと思いますが、個人的にはレールの上を走っていくような感覚を持ってしまったんです。まるで自分の将来が、その枠組みの中からしか選べないような。
「もっと個人として実績を積み上げていきたい」「想像以上の未来を目指したい」……そう感じ始めていたとき、たまたま運送会社を営んでいる母方の叔父が後継者について悩んでいる話を聞きました。そのとき、初めてこれからの日本経済にとってM&Aが必要とされていることを実感したんです。日本において、まだまだ未知の可能性を感じさせるM&A業界への興味が一気に高まり、転職先として考えるようになりました。
M&A業界のなかでも、FUNDBOOKを志望したのはなぜですか?
原:FUNDBOOKは、M&A業界のなかでもダントツの勢いと若さを誇る会社として注目されていました。大手の安定している住友商事を飛び出してでも手に入れたかったのは、“これからの組織”で自分が中心となって創っていく側になること。もう出来上がった環境の与えられた仕事に向き合うだけでは満足できませんでした。
また、FUNDBOOKについて調べてみたら、偶然にも慶應義塾大学野球部で共にボールを追いかけていた後輩たちも最近入社しているとわかり、マインドとしても間違いなく自分に合っているのではないかと思いました。実際に彼らに会ってみると、その評定からも充実した日々を過ごしているのが伝わってきたので、迷いなく応募することにしたんです。
M&A業界には「自分は優秀だ、あるいは優秀になれる」という自信が必要
実際に、入社してみていかがですか?
原:とにかく、トップとの近さに驚きました。代表や役員から直接ビジョンについて聞くことができるのは非常に刺激的でしたし、何よりトップ層が魅力的な人ばかりで「この人たちのもとで働きたい」と心を掴まれました。
もちろん、覚悟していた通り、ラクな仕事ではありません。未経験からのスタートなので、業務に必要な簿記の資格取得や、財務や会計に関する新たな知識を身につけるなど、学ぶ量も膨大ですし、商社では基本的に既存顧客との折衝が中心だったため、新規のお客様へのアプローチをする難しさにも直面しました。
ただ、それくらい厳しい環境だからこそ、燃えてくるんですよね。プロ野球選手だって、三振することはあります。私もビジネスのプロフェッショナルとして、仮にうまくいかないことがあったとしても、業務時間中にはメンタルを崩さないように心がけています。しっかり食べて、しっかり寝て、そしてまた次の日にはベストなコンディションで業務に臨む、それが私の目指すプロの姿です。
最近は、月曜の早朝にジムで身体を動かしてから出勤するようにしました。やはり頭も身体もフル稼働な状態で挑むためには、ウォーミングアップが不可欠なのだと気づきまして(笑)。
素晴らしい取り組みですね。
原:こうした姿勢もFUNDBOOKからの影響なんです。FUNDBOOKのメンバーは「よりお客様に満足していただきたい」「より良い仕事をしたい」と、誰もが思考を止めることなく動いているんです。
大企業では、「次はこの研修を受けてください」「こういう働きをしてください」と、組織の意志を受けて動くことが多く、いつしかそのペース以上で動こうという人がいなくなっているようにも感じていました。
対して、FUNDBOOKでは1人ひとりが「もっとこうしてみたい」と自ら動いていくので、圧倒的なスピードで成長を遂げられるように思います。現状維持ではなく、常に改善の余地を探して活動しているので、変化の多い環境。だからこそ、誰もがアップデートしていく意識が根付いているのだと思います。
こんな刺激的な人たちが集まる組織でトップに立ち、そして会社を引っ張っていく立場になろうと決めました。そのためにも、1つひとつのマイルストーンを最速で走り抜けていくことが、今の目標です。
最後にFUNDBOOKの入社を検討している方へ、メッセージをお願いします。
原:大きな組織の歯車の1つになっているなと感じる方、自分の可能性を広げていきたいと考えている方なら、きっとFUNDBOOKは「こんな会社があったんだ」と嬉しい発見になるはずです。
M&Aアドバイザーとして活躍する上で、必要だと思うのは「自分が優秀だ」もしくは「優秀になれる」という自信。それくらいの気概がなければ、お客様が我が子のように育ててきた会社の将来を託す相手として認めてはくれないでしょう。
逆を言えば、その気概があれば未経験からでも十分に活躍できるのがFUNDBOOKという会社。思考を止めず、ストイックに動ける人であれば、その可能性がどこまでも広がっていく環境です。
私もまだ入社したばかりですが、ぜひ一緒に切磋琢磨しながら、全力でプロフェッショナルな仕事を目指しましょう。
FUNDBOOKでは、M&Aアドバイザーを積極的に採用しています。