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株式会社朝日新聞社

朝日新聞社における「メディアビジネス」の仕事とは、どのようなものか。

インタビュー

概念に捉われない「総合メディア企業」を目指し、多彩な事業展開を進める朝日新聞。社員ひとりひとりの働き方や手掛ける仕事も変化し続けています。日本を代表する新聞社では、今どのようなビジネスが展開されているのか。メディアビジネス局における仕事や印象に残っているプロジェクトなど、リアルな「今」を語ってもらいました。

<企業紹介>
全国で約600万部の日刊新聞を発行しているだけでなく、あらゆるメディアやサービスを展開。「ともに考え、ともにつくる」を企業理念に掲げ、ジャーナリズムを核とした「豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業」を目指している。そのための取り組みの1つとして、国連が進める「持続可能な開発目標」(SDGs)への理解を広め、目標の達成を後押しする活動を開始した。

<プロフィール>
株式会社朝日新聞社
メディアビジネス局
メディアビジネス第3部
2005年入社
三枝佑次
入社以来メディアビジネス局(旧広告局)に所属し、内勤を2年間経験後、営業職に。現在は教育業界を担当。休日は登山や野球観戦、読書など多彩な趣味を楽しんでいる。

好きなことなら、心から人に勧められる。

———まずは、ご自身の就職活動について教えてください。———

私が就職活動のときに心がけていたのは、シンプルに「自分が好きなものは何か?」ということです。例えばビールだったらこのメーカー、飛行機だったらこの航空会社という風に、自分が好きだと思えることを1つの軸として企業を選んでいました。そう考えた理由は、好きなものであれば人に紹介したいと思えますし、営業であれば心からお勧めでき、お客様に提案できるからです。また自分が好きだと思える会社であれば、困難なことがあったとしても「好きで入ったのだから」と自分を律することができると思いました。朝日新聞社を選んだ理由も、新聞の中で朝日が一番好きだったからです。学生の頃から新聞が好きで、通学や授業の合間によく読んでいたんです。今で言うニュースアプリを見るような感覚で、当時は紙の新聞を開いていました。また企業を選ぶもう1つの軸として、自分が関わったものが形になり残る仕事をしたかったので、その点でも新聞は合っていました。

———入社前からメディアビジネス局を志望していたのですか?———

そうではなくて、最初は記者職を志望していました。私が入社した当時はメディアビジネス局ではなく広告局と呼ばれていたのですが、そもそも広告局というものが新聞社に存在することも知らなかったんです。実は、最初は記者志望でした。ですので、記者の仕事について、当時新聞記者をしていた親戚の人や大学のOBで朝日新聞の現役記者に話を聞きました。しかし、その後、当社の説明会で広告局のことを知り、お客様に企画を提案し、それを形にして読者に届け、そしてお客様に喜んでいただくという営業の人たちの話に魅了されました。非常に悩みましたが、最終的に、広告局の方が自分に合っているのではないかと思い、志望を変えました。

課題解決のためなら、新聞以外も積極的に提案。

———現在はどのような仕事をしているのですか?———

学生の方にとってメディアビジネス局の仕事は中々イメージしにくいと思いますが、おそらく一番わかりやすいのは新聞社の営業として新聞紙面の広告をとってくることです。例えばお中元やレジャーなどのテーマを設けて、新聞の企画広告を売ります。しかしこれだけメディアの環境が変化している中で我々のビジネスも変わってきていまして、今最も力を入れているのはお客様のニーズを捉えて、それに対する課題解決型の提案を行うことです。課題解決の手法は新聞広告の場合もあれば、場合によってはイベントであったり、お客様がPRよりも今はホームページをどうにかしたいという課題を抱えていれば、Web制作会社と組んでホームページ制作の提案もします。もちろん新聞がコアにはなりますが、メディア朝日としてテレビ朝日やBS朝日といったテレビの提案もできますし、AERAや週刊朝日など週刊誌もあれば、朝日新聞デジタルもあります。また我々にないものでも、例えばNews Picksというキュレーションサイトをメディアバイイングして一緒に提案することもあります。お客様の課題を解決するために、自社媒体以外のメディアもどんどん活用して提案していくのが、今のメディアビジネス局のスタイルです。

———本当に幅広いビジネスを手掛けられそうですね。———

新しいことにどんどん挑戦できるのが、この仕事の最も面白いところだとも思っています。朝日新聞は約600万分の部数を有し、毎日配達できるネットワークもあります。こういった強みを活かしながら、新しいビジネスを積極的に提案していくことを会社としても推奨しています。もちろん収益を考えた上でのことですが、「そんなことはやっちゃダメだよ」と頭から否定されるようなことはありません。裏を返せば「今まで通りのことだけでは通用しないよ」ということ。思い切りチャレンジできるやりがいがありますよ。

15大学でフォーラムをリレー形式で実施。

———これまで手掛けられた中で、特に印象に残っているお仕事はありますか?———

現在進行しているもので「朝日教育会議」というイベントがあります。これは、創刊140周年を迎える朝日新聞社が掲げる「ともに考え、ともにつくる」という企業理念を体現する取り組みとして「教育の力で未来を切り拓く」を全体テーマにしたフォーラムを開催するという企画です。国内外にある様々な社会問題に焦点を当てて、15の大学でフォーラムを開いてリレー形式でつないでいきます。企画立案した上司のリーダーシップの下、5名のチーム員がコアとなり、他のセクションとも協働して今年度初めて立ち上げた企画で、構想から実現までに2年間を要しました。

———なるほど、それは実現までに苦労もありそうですね。———

毎回のフォーラムには、著名人による講演があるのですが、その人選と出演交渉にも苦労しました。地域の魅力発見、ボーダレス社会における生き方など、それぞれのテーマに合う方を探して出演を依頼するのですが、非常に難航してしまい、時には自分の首を絞めてしまったこともありました。しかしこの仕事で印象的だったことは、なかなか思い通りに進まなかったフォーラムが、終わってみると参加者にも大学にも大変好評で満足いただけたことです。仕事が上手く進まないとしても、その状況の中でいかにクライアントのメリットを最大限に考えて動けるか、今回であれば大学の職員や先生も巻き込んで、成功へ向けて取り組めるかが大切だと改めて実感しました。イベントをやって終わりではなく「今回のフォーラムをやってよかったよね」と学内でも言われ、学校にとってのメリットをしっかり残せたのはとてもよかったと思います。

———「朝日教育会議」は新聞紙面でも紹介されるのですか?———

全15回のフォーラムは、実施後に朝日新聞の1ページを使って掲載されます。それも「こんなイベントをやりました」という単純なものではなく、課題やその大学の取り組みなどフォーラムに参加していない人が読んでも理解できて、心に残るような内容にする予定です。イベントに参加できる方は600~700名ほどですが、朝日新聞の発行部数は約600万部あり、それだけの人に届けることが可能。もちろん大学名も掲載されるので、大学にとっても大きなPR効果を期待できます。

「新聞社には堅い人が多い」は誤解。



———マスメディアの今後がよく話題になりますが、朝日新聞社全体としても、今変革期にあるのですか?———

近年朝日新聞では、40才以上のシングルの方に出会いの場を提供する会員制サービス「Meeting Terrace」、ミレニアル女性の生き方をデザインするウェブサイト「telling,」、ペットに特化した情報サイト「sippo」など新しいサービスやメディアを次々と立ち上げています。また取材や本をつくるノウハウを活かし、自分の生きた証を本にする「自分史」をつくるサービスもあります。これらの中にはまだ立ち上げたばかりで、ビジネスとして今後どうなるかは手探りのところもありますが、朝日新聞社全体としても、新しいことへの取り組みは数多く行われています。
新聞社と言うと堅い人が多いと思われがちなのですが、全くそんなことはなくて、色んな趣味を楽しんでいる人や、感度の高い人がたくさんいます。自分の意見やアイデアをどんどん発信して、新しいことにチャレンジできる環境がありますよ。

———ありがとうございました。最後に、就職活動をする学生にアドバイスをお願いします。———

終身雇用や年功序列といった今までの制度を続ける企業は減っており、また働き方改革を進める企業も増えていて、まさに「働くということ」の変遷期にあります。そういった変化を頭のどこかに意識して就職活動をすることが大切だと思います。あとは先程も言いましたが、「シンプルに自分が本当に好きなことってなんだろう」とじっくり考えてみることをお勧めします。みなさん、頑張ってください。

———本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

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