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株式会社ヴァリューズ

マーケターにはどうしたらなれる?実際どんな仕事をしているの?大学生が直撃取材しました

社員インタビュー

マーケターにはどうしたらなれる?実際どんな仕事をしているの?大学生が直撃取材しました

マーケターはどのようなキャリアを経てマーケターになったのでしょうか? そして実際どんな仕事をしているのでしょうか。学生から見たら詳しくは分からないことも多い「マーケター」に、現役の大学生・おばたがインタビューしていく連載を始めます。今回は、マーケティングリサーチ&コンサルティングの会社「ヴァリューズ」で働くとらさんにお話しを聞きました。

初めてのインタビューです

こんにちは、おばたです! 私は大学でマーケティングを勉強しながら、ヴァリューズでインターンとして働いています。いまは大学4年生で、来年の春からはヴァリューズに入社する予定です。

就活のタイミングで将来何になりたいかと考えたときに、マーケターになりたい!と思いました。でも、営業職や事務職は大体イメージできるけれど、マーケターの普段の業務はいまいち分からなかったんです。新商品の企画・プロモーションなどは目立つ仕事ですが、マーケターの仕事はそれだけではないはず。

そこで「マーケターは何をしているのか」「どうやってマーケターになったのか」を明らかにするため、いま活躍されている現役のマーケターのキャリアについてお話しを聞いていきます。そうすれば、マーケターになりたい!と思っている、昔の私のような方々のためになるのではないでしょうか。

一番最初にお話しをお聞きするのは、私がインターンしているヴァリューズのマーケターの方です。お名前は秤谷大河(はかりや たいが)さん。通称「とらさん」と呼ばれています。

「もともとは、マーケティングには興味がなかったんです」

私にとって初めてのインタビュー。少し緊張しますが、早速お話しを聞いていきたいと思います!

おばた 「本日はお時間を頂き、ありがとうございます。私含め、マーケティングに興味を持っている学生のため、マーケターの仕事内容を明らかにしていく企画です。本日はよろしくお願いします!」

とら 「よろしくお願いします〜!」


秤谷 大河(はかりや たいが)
同志社大学を卒業、一橋大学の大学院へ進みMBA(経営学修士)を取得後、新卒で株式会社ヴァリューズへ入社。広告代理店やメディア事業会社など大手クライアントを顧客に抱え、マーケティングコンサルタントの第一線として活躍しつつ、マネジャーとしてチームをマネジメントしている。

おばた 「マーケティング職って学生に人気なお仕事の一つだと思うんですけど、とらさんはいつごろからマーケターになりたいと考えるようになったんですか?」

とら 「なりたいと思った時期かあ。学部生の頃、もともとは、マーケティングって全く興味なかったんですよ。マーケティングって『センスのある人が独自の着想で新商品を開発して流行りました!』みたいな、トレンドに敏感な人がやっている特殊な職種なのかな、という印象があって。僕はそれとは真逆の人間なので、職業としてなりたいと考えたことは全然なかったです」

おばた 「そうなんですか!でもそのイメージは結構共感できます。私も『なりたいけど誰でもなれるわけではない職業』という印象が強いので。では、どうしてマーケティングの仕事に就くことになったんですか?」

とら 「まず、マーケティングを勉強し始めたきっかけは、大学院で経営を勉強し始めたことですね。いろいろ科目を履修していく中で、マーケティングに関する授業があって、おもしろそうだなと思ったのが最初です」

おばた 「とらさんはもともと同志社大学にいて、そこから一橋の大学院に行かれたと聞いています。わざわざ違う大学の大学院に進学しようと思われたきっかけって何だったんですか?」

とら 「実は大学3年生の頃、はじめは僕も就活をしていました。そこから進学に切り替えたきっかけは、その年(2011年)に起きた東日本大震災です。自分が震災を経験したり、被災地に知り合いがいる、という状況ではなかったんですが、当時は『日本の国力が下がるんじゃないか』と言われていました。その点に関しては諸説ありますが、いずれにせよ『このまま漠然と就活をして社会人になっていいんだろうか』と思うようになりました。公務員や教員というよりはビジネスの世界で働こうと考えていたので、世の中のことを知るのに一番手っ取り早いと思ったのが経営の大学院だったんです。

 その中でも一橋の大学院を選んだ理由としては、ケーススタディや最近の事例をもとに講座を展開する一般の経営大学院と違って、古典的経営学がどのように現在のマーケティングや経営につながっているのかを重視していたからです。

 あとは、当時ロジカルシンキングに自信がなかったこともありました。古典を読んで自分で要旨をまとめ、その添削を受けることを毎週繰り返すという、噂で聞くに地獄のような日々が待っているということだったので、訓練になるだろうと思って門を叩いたんです。さらには学費も安かった(笑)」

おばた 「なるほど…。では大学院でマーケティングを勉強する中で、それを職業にしたいと思うようになった、ということですか?」

とら 「そうそう、まさにそんな感じです! マーケティングは、いざ勉強したら自分の想像とはギャップがありました。最初にお伝えしたように、自分とは全然関係のない専門の領域だと思っていたものが、結構身近なものだったんです。自分も消費者として購買したりもするし、親戚のおじさんが何かを売ってたりとかもしますよね。それも含めてマーケティングなんだと思うようになりました。

 さらに、正解がないなとも感じました。組織の状況によって、正解になることもならないこともある。大学院でいろいろ勉強した上で、マーケティングはいい意味で終わりがなさそうだと思いました。自分にとって未知な領域すぎるところで、つきつめると面白いところがあるんじゃないかと思ったので、専門としてやってみたいなと考えるようになったんです」

おばた 「なるほど。そこでマーケターになる、という部分のハードルは下がったということですよね」

とら 「そうですね、思っていたよりも身近に感じられたというのが近いかもしれないですね」

おばた 「大学院から、また就活を始められたわけですよね。そのときは、『マーケティング職に就く』ことを軸に就活をされていたんですか?」

とら 「マーケティング軸というよりは、”新しい価値を作る”ということに興味があって。例えばベンチャーキャピタルなど、新しい価値を生み出す人たちを支援するような仕事がいいんじゃないかと思い、金融業界を見ていました。ただそういう企業のOB訪問に行くと『仕事では経理など財務寄りの人とやり取りすることが多い』という話を聞いて。せっかくなら勉強してきた経営戦略・マーケティングの視点で働いている人たちと仕事がしたいと思い、コンサル企業とか、リサーチ会社とか、そういった企業を見始めました」

おばた 「なるほど。その中でヴァリューズを選んだきっかけってありますか?」

とら 「それは明確にありました。大学院のときに、カメラの一眼レフを売っているプレーヤーが中長期でどんな戦略を描いてやっていけばいいか? というケーススタディをやったんです。そのとき自分はカメラには全く興味がなかったので、知り合いとか量販店の店員さんとかにインタビューするところから始めるんですよ。するとなんとなくユーザー像も掴めてくるんですけど、絶対に分からないことがあって。それがウェブ上での検討だったんです。

 ここだけ何かごっそり抜けてるなと思いながらも何とかレポートはまとめて。ただ、なんとなくモヤモヤしていたところでヴァリューズを見つけました。インターネット上の閲覧履歴を基にしたデータ分析という、僕の中では完全にユーザー理解を補完しているサービスを提供していた。学生が困っているんだから、本当に商売している人って絶対に困っているんじゃないかと思って。だから、まずデータがすごく魅力的だったのがヴァリューズの一番の関心ポイントでした。あとは月並みかもしれませんが、人が魅力的だったことも強い入社動機となりました」

おばた 「なるほど! 実は、就活のお話しで少し疑問に思っていたことがあって。『商品企画をしたいからマーケターになりたい』と思う学生が多いと個人的には考えているんですが、とらさんの中で企業部門の商品企画という方向性は考えなかったんですか?」

とら 「そうですね、正直に言うと好きなモノ・商品が当時あまりなかったので、『このメーカーに入りたい』みたいな気持ちはなかったですね。でも、今マーケティングコンサルタントという仕事をしていると、お客さんとの関係性次第でそれに近い経験ができるんじゃないかなと思います。明確に『あの会社のこの商品が好きで、絶対に新商品を作りたい』というわけでなければ、商品企画に興味があったとしても最初から無理やりメーカーの門を叩かなくてもいいのではないかと思います。必要なスキルや知識を身に付けることはその周辺でもできるので。

 僕はMBAを先に取得してそのあと就職しましたけど、その逆もいっぱいいれば、キャリアチェンジする人もいますよね。だからそんなにガチガチに考えなくても、興味を持ち続けていれば、いつかは接点を持てるんじゃないかなと思います」

「マーケターは、常にターゲットのことを考えている」

おばた 「次に普段の業務について、お話を聞かせてください。今マーケティングコンサルタントとマネジャーという二つの面をお持ちだと思うんですけど、それぞれの業務を簡単に教えていただけますか?」

とら 「ではまずマーケティングコンサルタントについて。ヴァリューズは企業の成長支援をする、というBtoB事業をメインで行っていて、その中でも私は代理店や制作会社さんといった、事業会社を支援しているような方々への価値提供をしています。
 
 ヴァリューズのデータは消費者の実態が正確にわかるという点が特徴です。代理店も制作会社さんも消費者を理解しきれていない現状があるので、その情報をしっかりと伝えることで、クライアントである事業会社と、そのエンドユーザー・消費者のコミュニケーションが最大化・最適化されるために情報提供している、という面が大きいです」

おばた 「消費者との架け橋になる、といった感じですか?」

とら 「そうそう!いいこと言うね笑」

おばた「ありがとうございます笑」

とら「その架け橋となる本数が多ければ多いほど全体の価値は大きくなるので、新しいクライアントを増やすことと、既にお付き合いしているクライアントの課題をより多く解決すること、この2つがミッションとなっています」

おばた 「なるほど。では今度は、もう少し普段のところにフォーカスして聞かせてください。今お話しいただいたミッションを達成するために、実際はどんな風に動き、どんなことを考えていらっしゃるんですか?」

とら 「多いのは、お客さんのところに行って『実際に消費者の実態ってこうなってます』ということをデータからお伝えし、『だからこういう施策をやっていった方がいいんじゃないでしょうか』といった提言をさせてもらう仕事です。

マーケターは、常にターゲットのことを考えていると思います。僕の場合は、BtoBの事業支援なのでアプローチする会社のことですね。toCのマーケターの場合は消費者のことを考えています。ターゲットへのアプローチ方法を考える中で、個人としてどう動くかはもちろん、チームとしてどう動くか、また動くために承認を得る、どこかに提携を持ち掛けるというような派生をしていく。なのでやっぱり根本はターゲットにあると思います」

おばた 「とらさんの場合でいくとクライアント企業のマーケターの方の気持ちを考える、ということになりますよね。細かいですが、クライアントのターゲットとなる消費者のことまで考えるのか、どういう割合で考えるのか、という部分ではどうなのでしょうか?」

とら 「僕の場合は、正直半々ですね。マーケターのことばかり考えていると、聞こえのいい話になってしまう危険性があるんです。もし現状のクライアントの施策に課題があったとして、クライアントに『今の施策は間違いです』と頭ごなしに言ってしまうのはよくない。でも、実態を理解してもらうためには『データは消費者のこんなニーズを示していて、御社の施策とはちょっとズレがあります』とちゃんと伝えないといけない。そこで言い方は工夫するものの、できるだけフラットな視点を持つように意識していますね。そのためにエンドユーザーである消費者のことまで考えます。僕の中でバランスをとるために、半々の意識で臨んでいるとも言えるかもしれないですね」

おばた 「なるほど…。では、考えることって『どう考えるか』が非常に大事だと思うんですけど、考えているのは、消費者の気持ちなのか、行動なのか、ではどうですか?」

とら 「それは、アクションを喚起するにはどうしたらいいかを一番に考えています。考えるためのヒントはお客さんと会話をしている時に言葉に表われてくることもあれば、言葉にならずに中に秘めているようなものもあったりします。『アクションを起こしてもらうために』、ニーズや心情までを捉えるように意識していますね」

おばた 「分かりやすいです。アクション起点で考える、ということですよね。最初にゴールはアクションだと定めて、そのためにはなにが必要かを考えるという」

とら 「そうですね。僕はtoCの事業はやってないですけど、この考え方はターゲットが消費者になっても変わらないんじゃないかなと思います」

おばた 「では、マネジャーとしてはどんなお仕事をされているんですか?」

とら 「マネジャーとしては、チームとしてお客さんにアプローチをしていく中で、若手に同行してフォローするということがメインです。あとは、まだ我々がアプローチできていないクライアント群にアプローチする戦略づくりの仕事もしていますね。戦略を作って戦術を用意し、実際にやってみる。そこで筋が良ければ、実際にチームとして動いてみようとなります」

おばた 「マネジメントは新卒入社から3年目に携わっていらっしゃるんですよね。それってすごい早いなと思っていて」

とら 「ありがたい限りです。学生時代もチームをまとめた経験はあって、大学院でも組織論を勉強していたので」

おばた 「今までこんなに早くマネジャーになられた方ってそんなにいなかったと思うんですけど、早かったからこそ、大変だったことってありますか?」

とら 「そうですね…最初の新米マネジャーだったころは、自分の目標やお客さんを抱えながらメンバーの指導もするなど、多くの仕事があって単純に時間がなくなってしまいました。

 あとはタスクを渡すということがなかなかできなかったです。全部自分がやった方が早いと思ってしまって。ただそれはチームとしてはいまいちだというフィードバックをもらったこともあります。自分でやるかメンバーに任せるかのバランスを取るのがすごく難しかったですね」

おばた 「たしかに。自分でやった方が早いって思いますよね(笑)。でも、早い時期からマネジャーの立場に就くって学生は憧れるんじゃないかなと思っていて。学生のころからチームをまとめていたり、組織論を勉強されていたというお話でしたが、マネジャーとして活躍していくためにはどんなスキルや能力が必要だと思いますか?」

とら 「難しいですね…。まだ手探りなところは多くあるものの、『お互いのことを分かり合っている状態を作る』ことが大事だと思います。マネジャーになった当初はできるだけ自分の弱いところは見せないようにと考えていたんですけど、それが原因でコミュニケーションがおろそかになってしまっていて。本来なら密にコミュニケーションを取る状態がいいはずなのに、軽い相談や依頼もしづらい、という状態でした。それが一番まずいと思っています。

あとは、せっかく縁あって同じ会社になった後輩には早く成長してほしい、と思っています。そのためには目標の設定が大事だと思っていますね。ちょっと背伸びしないと届かない目標を設定し、そしてそこを達成するために一緒に並走する。

 僕が好きな考え方でオーバーエクステンションというものがあります。常に100%からオーバーするくらいでやり続けることによって、その人のキャパシティや能力が大きくなっていくという考え方です。もともとこれは経営組織論の考え方で、組織の成長に対する見方なんですけど、僕は個人としてもあるなと思っていて。マネジャーとしてはそれをメンバーに求めて、やりきってもらえるように助ける。そういう関係性がいい形なのかなと思っています」

マーケターに必要なのは「複眼視点」

おばた 「では、ここからはどうしたらマーケターとして活躍できるのかという点を聞いていきたいと思います。まず私が聞きたいのは情報収集についてなんですが、とらさんならではの情報収集の方法はありますか?」

とら 「ならでは、ですか…。いろんな人がやっている書籍・Webでの情報収集はもちろんですけど、新聞ひとつとっても、僕は政治・経済のところから見るようにしています。業界や市場は、実は政策や規制の影響をかなり受けるので、マクロな視点を常にインプットしておこうと意識していますね。

 あとは、生の声に耳を傾けることを大切にしています。例えばマーケターが集う勉強会やセミナーに行ったりとか。講師の方の話を聞いて勉強するというのももちろんありますが、終了後の交流会で、マーケティングに関わる人と意見交換をしたりとか、それを通じて最近の悩みを聞いたりもします。あとは、仲良くなったクライアントの方とメッセージのやり取りをしたり。そういうところから情報を集めていますね」

おばた 「データを使っているけれど、最新の情報収集は人、というのがいいですね。笑」

とら 「結局、生の声が大事だったりするんですよね」

おばた 「次に聞きたいのがスキルについてです。マーケターとして活躍できる人材には、どんな能力が必要だと思いますか?」

とら 「これは僕の持論ですが、『複眼思考』が大切だと思います」

おばた 「複眼思考、ですか」

とら 「つまり複眼的に物事を見るということですね。固定概念にとらわれないこと。常識を疑うとか、自分がかけている眼鏡の他にたくさんの眼鏡を持っていて、かけ分けられるようになるみたいなイメージです。

 例えば、電車内でのつり革広告を見たとき。『この広告、一体誰に刺さるんだ?』と思っていても、もしかすると隣にいる50代のおばさまにはすごく刺さっているクリエイティブかもしれない。当然広告ごとにターゲットが違うので、僕には刺さらなくてもいいんです。自分にとって良い悪いと思うだけではなくて、この人にとってはどうなのだろうと、違う視点を持つのが大事です。マーケティングをする中ではセグメンテーションをして、ターゲティングをして、という場面はよくあると思うんですけど、違う視点を持っていないと何かが抜け落ちてしまう」

おばた 「なるほど。自分の目線だけではなくて、他の人の目線でも考えてみるってことですよね」

とら 「そうです。それはデータを見るときも同じです。偏った見方をしていると、本当はすごくヒントが隠れているのに見落としてしまう可能性があるので。完全に客観的になることは人間にはできないものの、『他の人だったらどう思うだろう?』という視点をできるだけ持つことが、マーケティング・企画の仕事には大事だと思います。

おばた 「なるほど、、」

とら 「あとは、実はマーケターには社内外も含めて関係者がたくさんいるんですよ。営業はもちろん、開発や人事もいる中で、マーケターはその調整役にもなったりします。そんなとき『この人から見たらどうか』という視点を持っておくだけで調整しやすくなるし、そういう意味でも大事です」

おばた 「では、とらさんがパートナーとして誰か一人を迎え入れる、となったときに、どんな能力を持っていてほしいですか?」

とら 「そうですね…。僕は他の人の意見を素直に受け入れられる人と働きたいです。さっきの話にもつながりますが、自分以外の視点を持つためには吸収をする必要があります。こだわりを持つことは大事なんですけど、他の人の意見をまずは受け入れてみて、それをあとから自分なりに解釈するといろんな視点を持てる。頭ごなしに『それは違う』と言ってしまう否定的な姿勢より、たくさん吸収して自分の引き出しを増やしていく姿勢を持っている人と一緒に働きたいなと思います」

おばた 「たしかに!おっしゃる通りだなと思いました笑」

とら 「ありがとうございます。笑」

学生時代の「協働」はマーケターの仕事と変わらない

おばた 「とらさんの今後の目標を教えていただけますか?」

とら 「明確ではないですが、なるべく幅広い分野に挑戦していこうと思っています。マーケティングって総合格闘技みたいなものだな〜と思っていて。営業だけできてもダメ、データ分析だけできてもダメというように、関係者が多い分、様々な領域の知識や能力が必要です。その中でよく言われるのは、若いうちは専門スキルをひとつ身に付け、そこから違うところにも広げていくということですね。

 それももちろん良いと思うんですけど、僕のスタイルとしては、常にいろんなことに興味をもって円を大きくしていく、というイメージです。例えば最近だと財務や人事にも興味があったりします。効率は良くないかもしれないですが、幅広くアンテナを張っている中で、特に『ここを突き抜けたい!』といった領域を探しつつ、決まったらその専門スキルを伸ばしていくというスタイルを取っています。最終的にはマーケターとして専門分野が一つ二つあって、そのほかは幅広く知っていますというのが理想だと思っていますね」

おばた 「ありがとうございます。円を大きく、ですね。今日はマーケターとしてのとらさんのお話しを聞いてきたのですが、マーケターになりたいと考えている学生が、いま経験しておくと良いことってありますか?」

とら 「協動することかな、と個人的には思っています。マーケターとしての仕事を考えると、誰かと一緒に何かを創るとか、議論を戦わせる、本気と本気がぶつかる、といったような経験をしているとよいと思います。中身は違いますが、やっていること自体はマーケターとあまり変わりがないんじゃないかなと。それがインターンでも、部活やサークル、バイトでも何でもいいと思います」

おばた 「その『協働する』という経験は、自分のやる気次第でできるものですね」

とら 「そうですね。でもそれは結構大変なことで、学生時代はあまりやりたがらない人も多いと思うんですよ。でもどこかでそういった機会を無理やりにでも作ったら、あとはやるしかなくなる。そのための環境作りの一歩をやってみると、得られる経験も全然違うと思いますよ」

おばた 「たしかに!ありがとうございます。では最後に、マーケターを志す学生に一言頂けますか?」

とら 「マーケティングは触れるか触れないかで興味を持つか持たないかが決まると思います。どの分野も同じことが言えるかもしれませんが、僕のように少しマーケティングに触れただけでいきなり身近に感じられる、そんな特徴はあると思いますね。今興味があるという人は、マーケティングの中でもいろいろ分野があるので、ちょっと気になったワードから、深く調べてみると良いと思います。
 
 まだそこまで興味があるのかないのか分からないという人は、身の回りのものに対してどう思っているかを考えてみてください。例えば、今流れているCMやスマホに出てくる広告ってどういう意味をもっているんだろう?とかですね。その辺りが気になるようになったらマーケティングに興味があるサインだと思います。

 間違いなくマーケティングの世界は一度入ると奥が深い分野です。本当に終わりがなく、いかようにもできる魅力的な領域なので、どこかで接点を持ってみてください!」

マーケティングには幅広い知識が必要ではありながらも、最も大切なのは様々な視点を持つ、相手の意見をまずは受け入れてみる、という基本的習慣にあるというところが印象的でした。学生時代のうちに先進的なスキルを勉強するのも良いですが、日常生活に疑問を持つ”癖”を付けておくことが大事だなと思いました。

とらさん、ありがとうございました!

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