三越伊勢丹が考える海外戦略とは
三越伊勢丹グループの各店舗には、海外からのお客様が多数来店し、直近1年間の免税売り上げは、約600億円にも及びその約7割が中国からのお客様です。
今回の取り組みで、ECサイトで更に中国のお客様に日本の製品をお届けしていきたいと考えています。
その考え・想いから、既に中国のグループ店舗では、ECサイトで販売している商品を体験することができるポップアップショップなどを展開しております。店舗展開が国内にとどまらず中国にもあるという強みを活かし、今回のECサイトが国内外の店舗とお客様の架け橋になると考えています。
今回の出店の狙い
三越伊勢丹グループが京東全球購を出店先に選んだ理由として、世界を代表するテンセントグループ傘下である京東集団と提携をすることで、テンセントグループが運営するwechatの連携を図り、今後日中の店舗においてO2Oの取り組みを強化していきたいと考えています。
今回の取り組みでは、ただ製品を中国のお客様にお届けするということにとどまりません。単なる販売だけでなく、京東の持つ顧客データや販売データなどの情報を活用することで、更にお客様にとって価値ある製品・サービスの提供につなげていきます。
また、京東はトレンドの化粧品においてもAR・VRなどのテクノロジーを駆使し、バーチャル空間での先進的なメイクアップ販売を強化しており、消費者がECサイトで化粧品を購入するときに、AR(拡張現実)を使って商品をユーザー自身の顔で試すことができるメイクアップ機能の提供などを実施しています。例えば仕上がりの異なる口紅を自分の顔で試すなどして、商品の使用イメージを購入前に確認することができるのです。
こういったテクノロジーを駆使することで、更に日本の製品を魅力的に見せ、お届けができると考えています。中国のお客さまにもより安心してお買い物をしていただける環境が提供されているため、今後更に伸長が期待されるメイクアップ商品等に関しても展開がしやすいと考え出店に至りました。
日本の百貨店業には変革が求められています。我々三越伊勢丹グループは積極的に海外にも目を向け、IT・店舗・人の力を活用した「新時代の百貨店」をつくり、更なる成長を目指します。